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三越本店のミニコンサートに出演

 都内ホテルに4泊して、ラ・フォル・ジュルネの後に、興奮が醒めないまま、三越でのミニコンサートの仕事をして、先ほど帰ってきた。

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ミニコンサートというのは、母の人にちなんだ「樋口裕一の母子で聴く知性を高めるオペラコンサート」というもの。私がしゃべって、日本声楽界の若手ホープであるバリトンの枡貴志(ます たかし)さんと、ソプラノの國光ともこさん、ピアノの石野真穂さんに演奏してもらった。

 曲目は、『フィガロの結婚』から「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」「恋とはどんなものかしら」。そして、『フィデリオ』からピツァロのアリア「今こそチャンスだ」。そして、アンコールに『メリー・ウィドウ』のワルツ。

 「知性を高める」というタイトルであるからには、シュトラウスかワーグナーかベルクあたりにしたかったが、それでは母子が楽しめるものにはならない。そこで、「同じような圧制と戦う革命精神を扱っていても、モーツァルトとベートーヴェンはこんなに違う。それを楽しみながら理解して、物事を考えることが、歴史の理解にもつながり、知性を高めることになる」という、ちょっと苦しいこじつけで話をした。

 とはいえ、私が知性を身につけたのは、実にそのようにしてだったので、もちろん、これはウソではない。

 が、何はともあれ、歌の素晴らしさに多くの人が圧倒されたことと思う。私としては、何らかの口実を作って、多くの人にクラシックを聞いてほしいのだ。

 枡さんとは、かなり話をした。1980年生まれというが、なかなか研究熱心で、たくさんのCDを聞いている様子。声も素晴らしいので、きっとすぐに日本を代表する歌手になるだろう。國光さんも、容姿もいいし、声も美しい。この方もすぐに広く知られる存在になるだろう。本当に楽しみだ。

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 このようなコンサートを時々している。5月16日には藤沢市民会館で、私の監修で、ギターの荘村清志さん、フルートの山形由美さん、ソプラノの天羽明惠さんに演奏してもらう「音楽による世界紀行」と題したコンサートを行う。そこでも話をする予定だ。

 このようなコンサートをしながらいつも思うのは、「もし、オレが客だったら、おっさんの話なんか要らないから、さっさと音楽を聞かせろと思うだろう」ということだ。そう思うと、私が上手でもない話をするのを大変申し訳なく思う。が、私の話を喜んでくれる人もいるらしい。時々、そういってくれる人がいる。それを支えに、話をすることにしている。

 そのうち、ラ・フォル・ジュルネの総まとめをしようと思っている。明日から、大学の授業が始まる。音楽三昧の天国のような日が終わって、現世に戻らなくてはならない。

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コメント

私はLFJ関連のイベントで先生の対談を拝聴したことあります。
先生の解説なさる曲に対する思い入れ等、お話が楽しかったので、
ぜひこれからもよろしくお願いします。

自分も本日より現世にトプリと浸かりました(涙)
しかし日々の糧と様々な至福の生音楽に浸るためにも、、がんばります(汗)

投稿: しの | 2009年5月 7日 (木) 22時26分

しの様
コメントありがとうございます。
田中泰さんとの対談を聞いていただけたのでしょうか。でも、しゃべりには、まったく自信がありません。ぼそぼそと好きな音楽について話をするだけのことです。
どうか、リチェルカール・コンソートを聴いてみてください。そして、ほかの演奏家、ほかの作曲家も。

投稿: 樋口裕一 | 2009年5月 8日 (金) 08時46分

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