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他者から学ぶということ  「アマゾン☆1つのコメント」の後日譚

 先日、ブログ初心者向けに書いた拙著『読ませるブログ』がアマゾンで☆1つの評を受けたことを書いたところ、いくつかのコメントやトラックバックをもらった。これを機会に、拙著についてどのような感想がブログの中で書かれているか調べてみた。そして、予想外のことに気づいた。

 予想していないことだったが、考えてみれば、当たり前かもしれない。

 拙著を読んでくれた人の中に、「役に立つ」「おもしろい」「自分のブログを振り返るのに役立った」とほめてくれる人がいる。逆に、「そんなことはわかりきっている」「こんな初心者向けのものは読む必要はない」と切って捨てる人がいる。

 そのような感想を寄せてくれた人のブログのほかの部分も読んでみた。初心者向けの私の本を「役に立つ」といってくれる人のブログは、きっと拙いものであって、反対に「わかりきったことしか書いていないので、つまらない」といっている人のブログはさぞかし高レベルでおもしろいのだろうと思っていた。

 ところが、逆なのだ!

 ほめてくれる人のブログのほとんどは、私が拙著の中で、「かくあるべし」と書いたことをすでに実践されていた。これらのブログを書いたのは、初心者向けの私の本を今さら読む必要がないだろうと私には思える人たちだった。

 私のブログを「わかりきっている」と腐した人のブログの多くは、ブログの技術が十分に発揮されているとは思えず、しかも、少なくとも私には興味深いとも思えなかった。

 もちろん、拙著をほめてくれた人は私と波長の合う人であって、腐した人は波長の合わない人なのかもしれない。だから、そのブログを私がおもしろく思ったり、そうでなかったりするのかもしれない。そのような要素もなくはないだろう。だが、それだけではないと思った。

 人の生き方というのは、このようなものなのかもしれない。他人の意見やその生き方に興味を持ち、そこから自分の不足分を補ったり、そこに自分の考えを確認したりして、様々なところから学ぶ人がいる。そのような人は、たとえ自分よりも劣った人からも何かを学ぶだろう。そして、自分の意見を深め、表現を充実させていくだろう。つまり、周囲の様々なものに関心を持ち、そこから糧を吸収する。そして、そのような人が日々向上していくのだろう。

 逆に、他者の意見をはねつけ、初めから聞き入れようとしない人がいる。そのような人は、他者の意見を参考にすることを拒否し、他者から学ぶことを拒否する。自ら自分を狭め、せっかくの学ぶ機会を自分から奪っているのに、それに気づかずにいる。

 自らを振り返るに、私も必ずしも謙虚に他人の意見に耳を傾ける人間ではない。しばしば、「そんなわかりきったことを、今更いってくれるな」と思う。今回の件は、そのような自分の反省の機会にもなった。

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

自分の関わった作品が、メディアで叩かれるのは正直ヘコミますよね。私は輸送機器業界のエンジニアですが、やっぱり製品は子供みたいなもので、メディアの評判はどうしても気になってしまいます。ヘコむ心情もお察しします。
「読ませるブログ」よかったですよ。僕は好きです。この本。
「人生を変えた、目からウロコ、悟りを開いた。」という本を5つ☆だとすると、4つ☆くらいの影響力。
 ちょうどブログ開設に向けて下準備を進めているところでしたので「感謝!」の内容でした。
 気持ちを切り替えてどんどん前に進んでください。
 私にとって5つ☆になる本、今後期待してます。
 

 

投稿: | 2009年5月19日 (火) 14時06分

コメント、ありがとうございます。
お名前がないのですが、意図してなさったことでしょうか。
いずれにせよ、力づけられる思いです。
そうですね、本を書くからには、一部の人でもいいので、その人の人生を変えるようなものにしたいですね。なかなか難しいと思いますが・・・

投稿: 樋口裕一 | 2009年5月20日 (水) 07時44分

こんにちは

確かに波長のあう、あわないはあるかもしれませんが、
先生のその「逆だった」の調査結果から、更に
いろんな考えをOPENに聞くタイプと、聞かないタイプのお話は
うーん なるほど〜 と、考えさせられました。

何はともあれ、様々な「きっかけ」を提供して下さっている先生に感謝です!

投稿: しの | 2009年5月26日 (火) 21時09分

しの様
たびたびのコメント、本当にありがとうございます。いつも力づけられています。
ただ、私自身、それほど偉そうにいえる立場でもないので、せめて、かくあるべしと書いたことについては、実行したいと思っています。

投稿: 樋口裕一 | 2009年5月27日 (水) 10時13分

樋口さん
著作『読ませるブログ』拝読しました。
その書評(めいたもの)をblog「ほん☆たす」に書いてみましたので、一度のぞいてみて下さい。
http://hontasu.blog49.fc2.com/blog-entry-211.html
さて、甘口か、辛口か。
おいしく召し上がって頂ければ、うれしいのですが。

投稿: 夏の雨 | 2009年5月31日 (日) 09時00分

夏の雨様
コメントありがとうございます。
ブログも拝見しました。
甘口か辛口か微妙なところですが、しっかりとした視点からの発言、とてもありがたく思います。
これからもどうかよろしくお願いします。

投稿: 樋口裕一 | 2009年5月31日 (日) 23時27分

はじめまして、先生の著書「読ませるブログ」を読ませていただきました。
私もブログを公開しています。
そして、常々自分の書く文章に人の関心を引く工夫があればと感じていました。

この本が酷評されているとのこと、驚きです。
たしかに、この本に書かれている内容は、「衝撃の新発見!」的な内容ではありませんが、
確実に「あぁ!そうそう、それ大事だ」と、改めて納得させられる内容です。

私はこの本を手にしながらブログ記事の文章を作成するというよりは、
記事の更新前の最終チェックで、「ここの言い回しは本の解説にあった手直しで分かりやすくなるなぁ」というちょっとした気づきの部分に活用しています。

この本の解説どおりに自分の記事を組み立てようとは思いませんが、
自分が作成した文章が解説にある構成に近付いてきていることが
実感できたとき、人を引き付けるブログになりつつあるという指針にしています。

この本を酷評した人たちは、自分の文章がこの本の解説に従っても何ら良くならないと思っているのでしょうか。
どんな記事を書いておられるのか、かえって気になります。

頭で分かっていても、実際にはできていなかったことが、この本で解説されています。
一度読んだだけで、すぐに自分の書く文章が改善される人なんて
ほとんどいないでしょう。
何度も読んで、ようやく頭の片隅から手助けしてくれるくらいの
記憶の残り方になるはずです。
自分を含めた、普通の人の理解力ってそんなものだと思います。
繰り返し確認することで、やっと身になっていくもとだと。
そうやって少しずつ自分の文章力、ブログの構成力が高まってくるものだと思います。

この本を酷評された人たちは、一日にして文豪のような文章力を手に入れたいという欲深い人のようですね。
自分の文章が日々進歩していく過程が楽しめないなんて、もったいないですね。
自分が書いた以前のブログを読むと、何てみっともない文章力だったと恥ずかしくなる反面、
それを客観的に評価できる自分は少し成長しているんだなと実感できて嬉しいもんです。

長々と書かせてもらいましたが、私のブログが人を引き付ける魅力的な内容になっていたとしたら、
少なからず樋口先生のおかげだと感謝しています。

投稿: cross | 2009年6月 7日 (日) 01時59分

cross様
コメント、ありがとうございます。
とても力づけられました。
おっしゃるとおり、私はそのようなものとして、拙著を企画しました。「何となくしていることを、しっかりと意識化することによって、よりよいものにする」というのが、私の多くの本の意義だと思っています。
そして、同時に、読者の方からお叱りを受けたり、励まされたりして、社会の中で自分の考えを明確にし、それを多くの人に伝えることことこそが、私の発信の意味だと思っています。
改めて、そのことを思い出すことができました。ほんとうにありがとうございました。

投稿: 樋口裕一 | 2009年6月 7日 (日) 22時29分

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