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本巣市民文化ホールまで足を運んだ!

 先日、ギターの荘村清志さん、フルートの山形由美さんと仕事をした。その際、岐阜県の本巣市でお二人がコンサートを開かれると知って、ぜひ聴きたいと思った。山形さんが快く招待してくれた。月曜日に京都に通っているので、そのついで土曜日に岐阜でコンサートを聴くのもいいだろうと思ったのだった。

 そんなわけで、今朝、家を出て本巣に向かった。軽く考えすぎていた! 京都に行く途中、ちょっと寄り道をすればいいのかと思っていたら、そんなことはない。岐阜駅で降りて、バスに乗って40分ほどかかった。前もって電話で降りる場所を聞いていたつもりだったが、聞き間違えたらしく、行き過ぎてしまった。リバーサイド・モールで降りて、タクシーを電話で呼んで後戻りした。遠路はるばるやってきながら、間に合わないのではないかと焦った。住んでおられる方には申し訳ないが、本巣市というのは、なんと辺鄙なところにあるんだろう!

 本番前に、お二人に挨拶してから、演奏を聞かせていただいた。前半がクラシックの名曲、後半が映画音楽。

 自分の仕事と関係なく、観客席で聞くのは実に気分がいい。堪能できた。荘村さんの「禁じられた遊び」は、これまで荘村さんと仕事をするたびに聞いてきた。だが、これまでは舞台袖から、自分の出番を気にしながら聴くばかりだった。観客席でじっくり聞くと、何とすばらしいことか! しみじみとした情感がにじみ出ている。通俗名曲だが、それが新鮮に響いた。涙が出そうになった。

 山形さんの「月の光」は実にエレガント。しかも、人生の機微がフルートに現れる。これまで、山形さんのフランスものはあまり聞かなかったように思う。が、実にすばらしい。今度お会いしたら、ぜひフランスものをたくさん演奏してくれるように頼んでみよう。

 私は「クラシック通」だ。だから、名曲集や映画音楽の混じるコンサートをバカにする傾向があった。が、今回来て見て、お客さんが心から喜んでいる様子がよくわかる。こんなコンサートは絶対に必要なのだ。そして、これらの曲は、バッハやベートーヴェンとは別の意味で、すばらしい。マラン・マレの「ラ・フォリア」のよさも初めて知った。ピアソラの「1900年ボルデル」という曲、なかなかの名曲だと思った。これも初めて知った。

 ただちょっとショックだったのは、荘村さんと山形さんのお二人がおしゃべりを交えて演奏をなさったこと。しかも、そのおしゃべりがうまい! 先日、藤沢でのコンサートでは、このお二人と天羽明惠さんの演奏を、私の進行によって聴いてもらったのだったが、「このオレのしゃべりがいなくても、いや、むしろないほうが、ずっと楽しいコンサートになっているではないか!」と思った。「いったい、オレの存在価値はなんだろう?」とまで考えていた。

 ただ、聞き進めるうち、少しだけ気を取り直すこともできた。私なりの存在価値もありそうなことに気づいた。次回、同じような仕事をするときには、もう少しその点を意識しようと思った。(どんな存在価値かは、ここでは明かさない。もう少しじっくり考えてから、本番で試そう!)

 帰りは、タクシーで穂積駅まで出て、米原経由で京都に出た。久しぶりの旅行気分だった。列車旅行は楽しい。列車で旅行をすると、ぼんやりした時間を過ごすことができる。何者でもない自分に戻れるとでも言うべきか。

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音楽」カテゴリの記事

コメント

僕は他人が思う自分の存在価値というのは自分自身が思う存在価値よりずっと深いものなのではないかと考えてます。
先生は僕にとっては存在価値あります。じゃなかったら僕が毎回樋口先生のブログにコメントなんかしません。
単純な言い方に変えれば価値があるからコメントしてます。

投稿: T摩大学生徒 | 2009年6月28日 (日) 01時09分

もうコメントするまい(これが3回目)と思っていたのですが、読んでいて思わず吹きだしてしまいました。

>本巣市というのは、なんと辺鄙なところにあるんだろう!
まったくです。実は、私の日本の住所は、本巣市なんです。新幹線からは、もっと遠いのです。

車がなければとても不便なところです。他の方の話を聞くと日本の地方は、結構こういうところがあるみたいです。

以前は、本巣町だった。雰囲気としてあっていた。峡谷の美しい根尾村もあわせて、本巣市になってしまった。「違うよな!」と言う気がします。

投稿: カリブの専業主婦 | 2009年6月29日 (月) 11時30分

T摩大学生徒様
コメントありがとう。
自分の本来の「存在価値」については、疑問を持っているわけではありません。ただ、「コンサートでの司会」という仕事の存在価値に疑問を持ったわけです。
荘村さんと山形さんという日本を代表する一流の演奏家であり、容姿も見事な二人のなかに、自分が入っていって得意でもない喋りをすることに疑問を持ったわけなのです。
が、大丈夫。自信を回復しています。次回、機会があったら、存在価値を示すことができると思っています。
何はともあれ、ありがとう。おかげで、自分の存在価値を認識できます。

投稿: 樋口裕一 | 2009年6月29日 (月) 23時10分

カリブの専業主婦様
そうですか、本巣市のご出身ですか。それは失礼しました。
私も、大分県日田市という山の中の田舎の出身ですが、鉄道は通っています。鉄道もなく、バスも不便、タクシーも電話をしなければ来ないという本巣市には、カルチャーショックを覚えました。田園地帯の中の人工的な密閉された都市空間であるリバーサイドモールにも驚きました。まるで、砂漠の中の歓楽都市ラスベガスのようだと思いました。
「もうコメントするまい」なんて、私が失礼なことをしたわけではありませ人よね。そんなことはおっしゃらず、是非またコメントをください。

投稿: 樋口裕一 | 2009年6月29日 (月) 23時20分

違うんです。(またコメントせずに入られなくなってしまいました。)私の出身は、○○(関西)です。

本巣市には、鉄道があるんです。樽見(たるみ)鉄道といってすばらしい鉄道です。(後半の景色はすばらしい。単線、・・・一車両だけ・・・車体をきしませながらトンネルを、峡谷を渡ってゆきます。)
国鉄民営化で第三セクターとなり、便数が減って存続が危ぶまれています。すでに谷汲鉄道は廃線になってしまいました。これも素敵な鉄道でした。日本の良いものがどんどんなくなってゆく・・・・

数年前モレラ(5000台の駐車場)というのが出来て・・・リバー・サイドパークよりかなりすごい。地方都市は、どんどん変化しています。

「もうコメントするまい」は、誤解を招いてしまったかもしれません。すみません。私の問題です。このHPだけでなく・・・なんかお邪魔虫しているような気がするで・・・

投稿: カリブの専業主婦 | 2009年7月 1日 (水) 04時45分

カリブの専業主婦様
いろいろと失礼しました。本巣の出身ではないんですね。そして、本巣についても、私はずいぶんと早合点していたようです。
改めて、いい加減な知識でものごとを考えることの危うさを覚えました。
第三セクターの樽見鉄道、乗ってみたいですね。「鉄道マニア」とまではいきませんが、私は実はかなりの鉄道好きです。オリエント急行をはじめ、ヨーロッパ17カ国のさまざまな路線に乗りました。インド横断も、バンコク~ビエンチャンも、バンコク~シンガポールも列車を使いました。
中南米にも、列車の旅に行くのが夢です。

投稿: 樋口裕一 | 2009年7月 2日 (木) 09時24分

ブログ・ポリシーも読みました。コメントしだすと際限ないですよね。繰り返しコメントしてくる人は、本当に煩わしいですよね。後一回だけ、お許しください!

鉄道がお好きだそうですが、それでしたら、是非樽見鉄道にお越しください。手遅れになる前に・・・。

樽見鉄道は、大垣からです(接続悪すぎ)。しかも最近は、1時間に1本ないのです。本巣市民ホールへ行くより大事になります。

樽見鉄道に乗られるなら最後の樽見まで行ってください。大垣から1時間です。最後の四分の一が特にすばらしい。樽見には、薄墨桜と温泉があります。

樽見鉄道は、多くの人の思いと労力とお金がつぎ込まれてできたのに「合理化」の一言で消されようとしています。

よそ者の私でさえ泣けてきます。鉄道のようなものは、一度止まってしまうと再生は、難しい。

日本に来る外国の方のためにも是非樽見鉄道を残して欲しいと強く思っているのですが、私は、無力です。

返事コメントは不要です。

投稿: カリブの専業主婦 | 2009年7月 2日 (木) 14時37分

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