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ワイマールよりも東京のほうがレベルが上だ!

 なるべくなら他人の演奏を否定したくないのだが、今日ばかりは許してもらおう。

511  カール・セント・クレアの指揮、ミヒャエル・シュルツの演出によるワイマール国立歌劇場の『ラインの黄金』と『ワルキューレ』のDVDを見た。最後まで見るのが辛くなって、後半ではかなり早回しをした。ワーグナーの市販のDVDでは、初めての経験だった。

 なぜこれを世界発売のDVDにする必要があったのか、納得できない。これはワイマール国立歌劇場が、総力を挙げた上演ではなく、日常的な上演の記録なのだろう。それはそれで大事なことだ。だが、わざわざ市販のDVDにする必要はない。

257  指揮はメリハリがなく、ムード音楽のように流れる。歌手陣もかなり不安定。健闘している歌手もいるが、少なくとも世界レベルではない。ブリュンヒルデを歌うキャスリン・フォスターだけが世界レベルといえるかもしれないが、これ以上にブリュンヒルデを歌える歌手は、世界にはたくさんいるだろう。

 演出についても、私は納得がいかないことだらけだ。

 舞台が上がる前に寸劇が行われることは最近では珍しくなくなった。だが、せめて黙劇であってほしい。ところが、この上演では、ワーグナーの作曲したものではない歌が歌われ、台詞が語られる。本来の作品を作り変えなければ演出による表現ができないということは、演出家の敗北以外の何ものでもないと、私は思うのだが、最近の演出家はそう思わないのだろうか。

 それに、残念ながら、演出に斬新さはなく、レベルの決して高くない演奏を補うまでにはなっていない。しかも、装置もかなり経費の節約を重視しているように見える。

 

 このようなDVDが出るくらいなら、日本の新国立劇場ももっと世界に売り出すべきだと私は思う。自信を持って断言できるが、近年の日本の新国立のレベルは、このワイマールのものより格段に上だ。二期会も、すべての上演とは言わないが、これ以上のレベルのことはしばしばある。「トウキョウ・リング」をはじめ、近年の日本のオペラの成果をDVDとして売り出してほしいものだ。

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