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バンベルクのブラームス・チクルス。見事な演奏だが、魂は震えなかった!

 すみだトリフォニーホールでの、バンベルク交響楽団、ジョナサン・ノット指揮のブラームスの1番と4番が素晴らしかったので、その後、大いに期待して、サントリーホールに足を運んだ。なかなかの演奏。ただ、もうちょっと大きな感動を期待してたかな・・・

 1019日は、前半に悲劇的序曲とクリスチャン・テツラフが加わってのヴァイオリン・コンチェルト。

 サントリーホールの1階の真ん中あたりで聴いたのだが、『悲劇的序曲』は始まってすぐには、「ひどい演奏だ」と思った。音のバランスが悪く、溶け合わない。ブッブ、ブー、パッパ・・・という1台のホルンの音ばかりが大きく聴こえる。全体の音もチグハグとしか言いようがない。が、考えてみると、見事な演奏を数日前に聴いたばかりだから、そんなはずはない。すぐに、席のせいだと気づいた。

 サントリーホールの1階で音が届かない思いをしたことは何度かあるが、こんなにひどかったのは初めてだった。次のテツラフが始まってからは、もっと悲惨だった。きれいで繊細な音であることはよくわかる。だが、テツラフがアグレッシブに弾いている様子は見えるのに、それに見合うヴァイオリンの音が聴こえてこない。いつまでもか細い音。

 空いた席が多かったので、後半の交響曲第2番は、無理を言って2階に移らせてもらって聴いた。1階とはまったく違う印象だった。バランスはとてもいい。弦と木管が素晴らしい。厚みのある、しかし、やや明るめの音で、きびきびと音楽が進んでいく。実に的確に整理され、知的に構築されたブラームスだった。

 ただ、すみだトリフォニーホールではもっと爆発があった。それが少し不足。交響曲第2番という曲の性格によるのかもしれないが、もっと高揚してほしい。ノットはロマンティックに訴えかけるタイプではないだけに、あと少しの知的高揚がないと魂が震えないと思った。

 1020日は、前半に大学祝典序曲と交響曲第3番。後半に、ピエール・ロラン・エマールを加えてのピアノコンチェルト第1番。この日も見事な演奏だった。今回は、席による音のバランスに問題はなかった。ブラームスらしい音。重厚すぎず、渋すぎず、しかし、厚みがあって温かみがある。しかも、十分に機能的。ノットはきわめて的確に整理している。

 だが、たとえば、交響曲第3番の第2楽章あたりの緩徐楽章で緊張感がもたない。第3楽章はむしろロマンティックにならないように気をつけているのだと思うが、そうなると、構築性ばかりが目立ってしまう。

 後半のエマールのピアノは見事だと思った。音色が美しい。凛とした音とでもいうか。鳴らすべきは鳴らし、実に的確に音が出てくる。とてもいい演奏。

 だが、残念ながら、これも魂は震えなかった。あとほんの少し、なにかがあると、きっと魂が震えるのだろうと思った。だが、素人の悲しさで、何が不足しているのかが私にはわからない。

 とはいえ、十分に満足して帰った。トリフォニーでの演奏が素晴らしかったので、過大に期待したのだったが、もちろん全体的には素晴らしい演奏だった。

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コメント

はじめまして。
記事と関係ないコメントで失礼いたします。

現在私が抱えていることですが、

ドラマや映画に出てくるような事が現実で起きてます。
あってはならないことが当たり前に起きてます。

裁判所で偽裁判官が法を悪用し判決をし、
警察を偽警官が自由に出入りし、
役所で偽公文書を発行し、
金融機関、教育機関、医療機関、郵政、通信機関、町会などなど、
一部の官・民がグルになって、
あらゆるところで組織的にあらゆる不正・悪行を行ってます。

これらは、あらゆるところに入り込んでいる組織員達の連帯と
電話の伝送、
成り済まし、替え玉などなどの手口によって公にならない、
気付かれても、ごまかし、もみ消されているので、
暴きだすので不可能な状況です。

長々申し訳ございませんが、
詳細な事は、
http://blogs.yahoo.co.jp/ansund59をご覧ください。
よろしくお願いいたします。

どうか知恵と力を貸してください。

投稿: 安 淳徳 | 2009年10月21日 (水) 17時12分

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