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私は音楽評論家ではない!

 先日、このブログに、かなり罵倒の言葉に満ちたコメントが寄せられた。初めから喧嘩腰だったので、私自身のブログポリシーにしたがって、すぐに削除した。このような場で泥仕合をしたくないためだ。

その方は名前を名乗っておられ、しかも、音楽学の領域でかなり地位のある方のようだった。地位のあるインテリにはあるまじき一方的な決め付けや感情的な表現がかなり見受けられたので、もしかすると、誰かが名前を騙っているだけかもしれないが、誤解を正すべく、その方の勤め先と思われるところに私信を出させていただいた。もし、ご本人が本当に書かれたのであれば、きっと私の立場をわかってくださると信じている。もし、それでも態度を変えないようであれば、何らかの対応策を考える必要があるかもしれないが、今はそのつもりはない。

その方のコメントを一言で言えば、「音楽評論家というのはそもそも金魚の糞のような存在だから、思い上がるな。それに、あなたの音楽評論など、ちょっと音楽が好きなら、誰でもできるレベルだ。もっと音楽学の勉強をしろ」という趣旨だった。

まるで音楽を専門的に勉強した人間以外は音楽について語る資格がないといった態度でおられることにも問題を感じないでもないが、それについては、そのうちもっと考えを深めてから書こう。今日は私自身のことに限定して書く。

私はこのコメントに大いに心外だった。その理由は二つ。ひとつはその方は私を「音楽評論家」だと思いこんでいること、もうひとつは、私がまるで高レベルの音楽評論を書こうとして書けずにいると思い込んでおられることだ。

このブログを少し読んでいただければ誰もがすぐにわかると思うが、私は音楽評論家ではない。「音楽評論家としても活動している」と自己紹介することはあるが、自分で音楽評論家と名乗ったことはない。雑誌のプロフィールなどで、稀にそのようになっていることもあるかもしれないが、それは雑誌の企画や字数の関係でそのようにされてしまった場合だ。

いうまでもなく、私は、「クラシック音楽が大好きな〈もの書き〉であり、小論文・作文指導者」だ。そのような立場で、クラシック音楽を少しでも多くの人に聴いてもらおうと、本を書いたり、雑誌の取材を受けたり、コンサートの進行をしたりしている。とりわけ、初心者に向けて、クラシック愛好者の先輩としてクラシックの楽しさをわかってもらおうとしている。クラシック愛好者は眉をひそめるだろうと思われるような安易な企画でも、何はともあれ、どんな形であれ、クラシックに触れる人が増えればいいと考えて、できるだけ引き受けている。

だから、私は専門的なことは敢えて書かないし、書く能力があるとも思っていない。和声学の基礎さえ知らない。それでかまわないと思っている。素人の立場から音楽のすばらしさを発信していくのが、私に与えられた役割だと思っている。

だから、私を音楽評論家の一人として非難されても困る。書くことが素人っぽいといわれても困る。わざわざ素人っぽく書いているのだから。私を三流の音楽評論家とみなされても困る。私は、ちょっと自負して言えば、一流の素人音楽愛好者だ。

 しかし、一人の方がそのようなコメントを寄せられたからには、多くの方が同じように思っているかもしれない。そうだとすると、私としては実に居心地が悪い。それに、確かに、私自身にも曖昧なところがあった。音楽評論家として扱われることを喜ぶ心もないではなかった。

 ここではっきりと、自分に対しても、ほかの方に対しても宣言する。私はこれからも音楽評論家めいた仕事もしたいとは思っているが、音楽評論家として生きていくつもりはないし、その能力はない。楽譜を読めないし、ドイツ語もできない。私はあくまでも音楽好きの著述家、文学を専門とした音楽愛好者として、音楽にかかわる。これまではクラシック初心者に向けて発信することが多かったが、これからはもう少し音楽について本格的に論じることはあるかもしれない。しかし、その場合も、音楽評論家としてではなく、文学の専門家として語ることを明確にする。

 これから、プロフィールなどにも「音楽評論家」という言葉を使わないようにする。別の言葉を考える。「一流の素人音楽愛好者」ではあまりにわかりにくいので、「ちょっと考えてみることにする。

いずれにせよ、罵倒されるのは気持ちのよいことではない。ここ数日、不快が残った。

というわけで、ここで少し楽しい話題を。

27日(金曜日)、多摩大近くのフランス料理店エル・ダンジュで多摩大関係者と会食。実においしかった。鯖の何とかという最初の皿と、ごぼうを使った料理に感嘆! 本当にうまい。 ちゃんと素材の味を出し、それをフランス料理にしてくれている。メインディッシュの鴨もうまかったが、鯖とごぼうは格別だった。料理評論家の山本益博さんとお会いしたとき、ぜひエル・ダンジュで食べてみるようにお勧めしておいた。

29日には、友人である東京シティフィルのフルート奏者の海治さんと、ミュゼット・アコーディオンのさと達三さんのライブを国立の「奏」という店で聴いた。フランスのシャンソンが中心だが、海治さんは数曲、クラシックも吹いてくれた。バッハは気合が入っていた。超一流の演奏とは異なるが、和気藹々とした雰囲気の中で音楽を楽しむのは実にいいい。これが本来の音楽のあり方だとつくづく思う。30人ほどの客に私の知り合いはいなかったが、十分に楽しめた。

30日の今日、朝、家を出て京都に行き、もう一つの贔屓の店、美濃吉・新阪急店でおいしい昼食を取って、京都産業大学で仕事をした。授業を終えてすぐに、京都駅から新幹線に飛び乗り、今、大分市内のホテルに泊まっている。駅からホテルに歩いていたら、小中学校時代の友人である曽根崎寿氏に会い、おいしい寿司屋に連れて行ってもらった。確か、すし善という名前の店だったと思う。

明日、大分の県立短期大学で講演をし、その後、両親のいる日田市に行く予定。

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