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シャイー指揮、ゲヴァントハウス管弦楽団に感激!

 11月2日、サントリーホールでリッカルド・シャイー指揮、ゲヴァントハウス管弦楽団のメンデルスゾーンの交響曲第5番「宗教改革」と、ブルックナーの交響曲第4番を聴いた。素晴らしい演奏!! いやはや、本当に昔ながらのドイツの音がする。アメリカや日本のオケでは味わえない感覚だと思った。

 

 メンデルスゾーンも素晴らしかった。

 このブログでも書いたと思うが、メンデルスゾーンを「お金持ちのぼんぼん」と考えるのは大きな誤解だ。ユダヤ人としていじめ抜かれながらも育ちのよさを保った若き苦労人と考えてこそ、彼の音楽が理解できる。そして、シャイーの演奏は、自然で颯爽としていながら、渋く、奥深く、そして内面に肉薄するものだった。

 ただ、やはり曲として「スコットランド」や「イタリア」に比べるとかなり劣ると思った。初版による演奏だということで、ところどころ、私の聴きなれたのとは異なるメロディが出てきた。先日は、同じシャイー+ゲヴァントハウスのメンデルスゾーンの「スコットランド」の1842年版のCDを聴いた(これもなかなかの演奏だった!)が、これも知らないメロディがいくつも出てきて驚いたが、同じような経験だった。

 後半はブルックナーの交響曲第4番。これは凄かった! 久しぶりにブルックナーに魂を震わせた。

 弦のトレモロが実に美しく深い! ホルンの音も素晴らしい。そして、シャイーの力感溢れる指揮。ヴァントほどではないにしても、かなり厳しくオケをコントロールしているようだ。シャイーの颯爽とした明快さと、ゲヴァントハウスのドイツの渋さがあいまって、輪郭のはっきりしたブルックナーになっていた。

 ヨッフムやクナッパーツブッシュが好きな人には、これは許しがたい演奏かもしれない。茫洋としたところがなく、メリハリの効いた、音楽の構造のよくわかる知的な演奏。しかも、細かくオケをいじっている。だが、鳴らすべきところで猛烈に鳴らし、それが実に的確なので、私の心はびんびんと反応した。

 ただ、第二楽章で、私は少しだれた。演奏に緊張感が失われたように思った。が、もしかしたら、私の体調や気分のせいだった(なにしろ、書かなければならない原稿、しなければならない仕事をほっぽりだして演奏会に通っているので、気になることが多い! 休憩時間も、ずっと携帯電話を使って仕事上のメールのやり取りをしていた!)かもしれない。

 第三楽章からは、ホルンの咆哮に引っ張られて、ぐいぐいと音楽に吸い込まれた。終楽章はブルックナー特有の法悦を覚えた。 

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受信: 2009年11月 3日 (火) 13時54分

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