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多摩大20周年コンサート大成功!

 昨晩、パルテノン多摩で開かれた佐藤俊介・菊池洋子のデュオ・コンサート(多摩大学20周年記念コンサート)は、まさしく大成功だった! すばらしい演奏、すばらしい聴衆、そして、手前味噌ながら、多摩大の職員と樋口ゼミの学生スタッフもすばらしかった(私の喋りについては、少なくともすばらしくはなかったと思う)。

 クライスラーの「愛の喜び」ではじまり、プログラムを変更して、次にファリャの「スペイン民謡組曲」より「ホタ」。ヨハン・シュトラウスの「トリッチ・トラッチ・ポルカ」はアンコールに回した。ゲネプロで演奏者と相談して、そう決めたのだった。この変更は、大成功だったと思う。

 その時点で、すでに佐藤さんのヴァイオリンの軽く弓を降ろしながらも、豊穣で鋭い音が出て、実にダイナミックなことに驚嘆。菊池さんのピアノはダイナミックでありながらも繊細で呼吸もぴったり。ただ、実は私はそれらの曲の間は、舞台裏で雑用をしていたので、しっかりと聞いていない。

「カプリース」から、客席で聞いた。2番と11番。テクニックだけでなく、一人でこの曲を組み立てていく力量にも驚嘆。無伴奏曲はベテランでも組み立てがあやふやになって崩壊することがあるのに、まったくそんなことはない。しかも、テクニックをひけらかして華麗に弾くのではない。魂に響く。すばらしいカプリース!

 次の「ツィガーヌ」も凄まじかった。曲自体もすばらしいが、演奏のダイナミズムが見事。途中で弦が切れるというハプニングがあった。が、佐藤さんは動じることなく、ひっこんで弦を張替え、少し前から繰り返した。

 全曲通して聴きたかった! が、ソリストの弦が切れるという、私も初めての経験をしたので、それはそれで大変おもしろかった。それに、同じ部分を二度聴けてもうけたとも思った。観客もむしろこのハプニングを好意的に見ていたようだ。

 前半、本当にすばらしかった。が、それは後半への幕開けにすぎなかった・・・というと、まるで安手の決まり文句のようだが、まったくそうだった。

 フランクのソナタのすばらしさよ!!

 ロマンティックに思い入れをこめるのではない。かなり丹精に弾いている。が、じわじわとフランクの熱い思いが伝わってくる。ロマンティックにうねり、ドラマティックに激動し、魂を熱くする。音楽の組み立ても、私のわかる限り完璧。ヴァイオリンの音色、ピアノのうねり、ともに言うことなし。

 第四楽章では、これが私自身が企画に関わったコンサートだということも忘れ、ただただ音楽に感動し、涙が出そうになった。

 フランクのソナタは、これまで何度も聴いてきた。CDは30枚近く持っているはずだ。が、こんなに完成度が高く、こんなに感動したのは初めてだった。

 フランクのソナタの終了後、樋口ゼミを代表して、池田さんと新城君から花束贈呈。その後にアンコール曲として、粋で元気で活発な「トリッチ・トラッチ・ポルカ」。大喝采だった。

 残念ながら、超満員ではなかった。中学・高校の団体客が入るはずだったのが、新型インフルエンザの影響で自粛され、集客が思ったほど伸びなかった。が、多摩大生をはじめとしてクラシック音楽にはじめて触れる人も多かったと思うが、実にしっかりと聴いてくれた。感動している様子が伝わってきた。

 終演後、友人・知人から口々に感激の声を聞いた。音楽関係の知人からも、同じように絶賛をいただいた。この企画に関わって本当によかったと思った。人生最良の日の一つだと思った。

 ところで、このような雰囲気を作るのは、実は関係しているスタッフだということがあまり認識されていない。

 たとえば、私はしばしば講演にいって話をする。話しやすいときもあるが、そうでないときもある。感じよく話せるのは、様々な要因で観客の側に私の話を真面目に聞きたいという心の準備ができているときだ。それを行うのが、主催者の責任だ。

 今回、おそらく、演奏者たちも、そのような心地よさを感じ取ってくれたと思う。

 なお、私がプレトークをし、本番でもちょっとだけ挨拶し、佐藤さんと菊池さんのインタビューをした。知り合いの多くは、私の話についても「おもしろかった」「軽妙でよかった」といってくれたが、いつも率直に感想を言ってくれる知人から「しらけるところがあった」という耳の痛いお言葉もいただいた。が、まあ二人の演奏家の話を聞いたことでお許し願いたい。

 至らぬところもあったかもしれない。が、とりあえず、私としては全力を尽くした。おそらく、多摩大スタッフも全力を尽くしたと思う。そして、何よりも最高の演奏だった。これを大成功と呼んでいいだろう。

169 コンサートに足を運んでくださった皆様、私が無理やりチケット売りつけた方々、本当にありがとうございました。

 佐藤さん、菊池さんを囲んで樋口ゼミ全員で撮った記念写真を公開しておく。

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受信: 2009年11月20日 (金) 18時12分

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