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事業仕分けによるクラシック音楽関連予算削減に反対する

 このブログには、政治的なことは書くまいと思っていた。だが、今回は例外。

 すでに報道されている通り、民主党政権による事業仕分け作業によって、文化予算が削減された。とりわけ、私たちが重大に思うのは、オーケストラへの助成金の大幅カットと、子ども教室への助成カットだ。

 これが進むと、助成金によってかろうじて運営できている日本全国のすべてのオーケストラが壊滅の恐れがあるという。また、子どもの音楽教室への助成がなくなると、子どもの感性を豊にするために行われていた音楽教室がなくなり、子どもたちが音楽に接する機会が圧倒的に減らされる。

 これは日本の音楽文化を破滅させることだと思う。

 民主党の様々な政策については、ここには書かない。私は、民主党には大いに期待していたが、これでは、自民党よりもずっとひどい政党だったと考えざるを得ない。

 なお、クラシック音楽を愛する人の多くの方がすでに反対表明をなさったと思うが、もしまだ反対表明をなさっていない方がおられたら、下記より、反対表明の仕方、メールによる宛先と文例が示されているので、利用していただきたい。

 私もこの文例に即して、反対表明のメールを出した。12月15日まで反対の意思表示ができる。多くの反対が寄せられれば、決定をくつがえすことができるはずだ。

http://pilsner.blog100.fc2.com/blog-entry-85.html

 

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音楽」カテゴリの記事

コメント

うーん、難しいですね。クラシックファンとしては断固反対ですが、一方でやむを得ないという気もします。国力の衰えた借金漬けの日本としては、メリハリをつけてお金を使わなければずぶずぶと沈んでしまいかねません。
東京だけでいくつオーケストラがあるのでしょうか。大阪も然りです。右肩上がりの時代ならいざ知らず、いまの日本の国力で同じ数のオケを維持するのは難しいと思います。統廃合してレベルを維持するしかないのでないでしょうか。
オリンピックの選手強化費の削減も同じです。スポーツ界の人は猛反対していますが、もはやメダルの数を競う時代ではありません。
やはり経済の成長なくしては文化やスポーツの振興はありえません。なけなしのお金はスーパーコンピューターや科学技術に優先的に割り振るべきではないでしょうか。むろん無駄な道路やダムの建設はやめてもらうというのが前提ですが。
反論が多いことを承知で書きました。でも、そのくらいいまの日本は深刻だと思います。

投稿: ことり | 2009年12月14日 (月) 13時06分

ことり様
コメントありがとうございます。
おっしゃること、よくわかります。そして、ことりさんが、敢えてクラシックファンという立場を離れて、客観的になろうとしておられることもよくわかります。
が、今回のこの問題については、私は客観的にはなれません。まるで私の故郷が破壊されるような気持ちです。誤解をおそれずにいえば、ほかの地域は破壊されてもかまわないが、自分の故郷だけは破壊されては黙っていられないというのが本当のところです。
ただ、少し客観的に言いますと、クラシック音楽に限らず、文化・教育に関するものに関しては、できるかぎり予算削減するべきではないと思っています。この領域を軽視すると、今後、数十年、数百年にわたって、日本の民度が下がってしまうのではないかと危惧します。
そうしたことを十分に認識した上で、痛みを全国民が分けあう覚悟で仕分け作業がなされているのなら、国民も受け入れざるを得ないでしょう。しかし、マニフェストで約束したバラマキ政策の犠牲になって文化事業が削減されていると思える状況がある以上、私としては反対の声を上げざるを得ないのです。

投稿: | 2009年12月14日 (月) 22時17分

そうですよね。よくわかります。何を減らすべきか政府が公平に査定してくれるならいいのですが、声の大きい人がおいしいところをもっていくのであれば、皆で大声をあげたほうがいいのかもしれません。
ただ素朴な疑問として、東京にこんなにオケが要るのだろうかと思います。限られた助成金を少しずつ分け合って爪に火をともすような運営をするくらいなら、オケを統合したうえで1つのオケでもっと潤沢に助成金を使ったほうがよいはずです。
最悪のシナリオとして、助成金が大幅に減らされたとしましょう。日本として本当に音楽文化が大事なら、文部科学省がオケ再編の道筋をつけてもいいのではないでしょうか。金融庁が半ば強引に銀行再編を推し進めたのは、決済や信用供与のインフラとして強い銀行が必要だったからです。
知り合いにプロのオケの団員がいて一生懸命に頑張っていることはよく知っています。でも、やっぱり、、、と思ってしまうのです。

投稿: ことり | 2009年12月15日 (火) 22時01分

ことり様
コメント、ありがとうございます。
オケが多すぎるとのこと、その通りだと思います。東京のオケを聴きにいって、ミスに気づいた時など、もし東京のオケが2つくらいだったら、ベルリンフィルとは言わないまでも、ミュンヘンフィルには負けないようなオケになるだろうにと思います。
音楽大学がたくさんあり、そこから次々に卒業生が出るので、受け皿としてオケが必要だという面があるのでしょうが。
ただ、私にはプロのオケで苦労している知り合いが何人かいますので、積極的にそのような方向に動きたいとは思いません。音楽家も熾烈な競争に勝ち抜かなければならないのだと改めて痛感するばかりです。

投稿: 樋口裕一 | 2009年12月16日 (水) 09時15分

樋口先生、

大いに賛同いたします!

ブログに載っていたメール15日に出しました。

文化の重要性を政府および国民はもっと認識してほしい。

一度、途絶えると、それを同じように育むのは難しい・・・

戦中、軍事政権にどれだけの日本の大切な文化が
根絶されられたことでしょうか。

生きるうえで必要なもの・・・
お米も大切ですが、文化も必要です。

指揮者の小沢さんが、民主の小沢幹事長に訴えていたとおり
国の助成の影でぬくぬく暮らしている天下り役人や
無駄なコストを民間の会社にようにカットすべきです。

演奏者への助成やプログラム自体を
カットすべきではないと思います。

投稿: BRIO | 2009年12月20日 (日) 22時49分

BRIO様
コメント、ありがとうございます。
三枝さんら音楽関係者の抗議、私たちを含む多くのクラシックファンのメール、そして小沢さんの直談判などが効果を発揮するのを見守りたいところですね。
民主党政権も、文化の大切さを認識すると思うのですが。

投稿: 樋口裕一 | 2009年12月22日 (火) 10時18分

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