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「京都太秦物語」と美濃吉の料理

 昨日から、私が塾長を務める白藍塾の仕事で、京都に滞在し、先ほど自宅にもどった。立命館宇治中学高校で小論文指導についての研修を行ってきた。研修前、岩崎教頭から、『京都太秦物語』という映画の話をうかがい、興味を覚えた。仕事が早めに終わったので、早速、MOVIX京都に見に行った。

 松竹、立命館大学、京都府の協力によって製作された映画。 立命館大学の映像学部客員教授である映画監督の山田洋次さんの指導により、立命館大学の学生がスタッフとしては働き、山田洋次さんが企画し、阿部勉監督が加わって映画化されたという。

 映画の舞台は立命館大学。立命館大学の図書館勤務のヒロイン(海老瀬はな)をめぐる立命館大学OBの売れないお笑い芸人(EXILEのUSA)と立命館大学客員研究員(田中壮太郎)の恋の物語。その背景に、いかにも山田洋次好みの京都の太秦の庶民生活が描かれる。立命館大学、京都市太秦の宣伝映画と言えなくもないが、そんな次元を超えている。

 とてもおもしろい映画だった。プロの役者は主役の数人で、ほかは実際の太秦の住人らしい。本物の太秦の人々に混じって役者が演じ、豆腐屋やクリーニング屋のあととり問題などについて本物の住人たちがインタビューされ、答える。虚実ない交ぜのおもしろさ。住人たちが実際の生活を営んで、芝居を演じていないところがいい。笑いあり、ちょっとした涙もある。笑わせよう笑わせようとして少しもウケないお笑い芸人と、本人は大真面目であるだけに傍からはいっそう滑稽な研究者の対比がおもしろい。

 ヒロインは結局は下町での生活を続けることを選ぶ。それが山田監督の世界観だろう。私自身は、そのような生活が大嫌いで、故郷を捨て、都会を選び、親と異なる生活をすることを選んだ人間だ。私自身は今の自分の生き方を肯定しているとはいえ、山田監督の映画を見ると、自分の選んだ方向がよかったのかどうかしばし振り返りたくなる。

 ところで、売れないお笑い芸人を演じるのは、EXILEというグループのUSAという人らしいが、もちろん私はまったく知らなかった。冴えない役者なのかと思っていたら、突然踊りだし、それがあまりにうまいのにびっくり。そういえば、岩崎先生がなんとかいうグループの何とかいう人が主役格で出ているというようなことを言っておられた。

 こんな映画を、多摩大学でも作れないだろうか! そんなことを夢見た。

 昨日、久しぶりに京都駅前の新阪急ホテル地下にある美濃吉で「鴨川」を食べた。白味噌仕立てと、加茂茄子田楽、そして、夏野菜の炊き合わせが実にうまい。今年から、京産大には夏と冬の集中講義を行うことになったため、めったに京都に行かない。おいしいものが食べられないのが残念。

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