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エサ=ペッカ・サロネン指揮、フィルハーモニア管弦楽団に興奮した!

 5月31日、エサ=ペッカ・サロネン指揮、フィルハーモニア管弦楽団の演奏で、ムソルグスキー『はげ山の一夜』(原典版)とバルトーク『中国の不思議な役人』、そして、ベルリオーズ『幻想交響曲』を聴いた。一言でいって、きわめて刺激的でスリリングな演奏に興奮した。

 まずフィルハーモニア管弦楽団の機能性に驚いた。こんなにすごいオケだったっけと思った。一昔前まで、かなり下手なオケだった記憶があるが・・・。前半の2曲はまさしくオケの性能のよさを見せ付けるような演奏だった。『はげ山の一夜』の原典版は初めて聴いた。聴きなれたものとは、まったく違う曲想だった。

 指揮もみごと。オケは速いパッセージを完璧にこなし、音を畳み掛けていく。劇的で激しい演奏。弦の音が実によくそろっていて、しかも音に強靭さがあって深い。

『幻想』は、前半の曲に輪をかけてドラマティック。

 サロネンは、一部の楽器をあおって、強いアクセントをつけていく。そのために、音楽に勢いがつき、鋭くエネルギッシュになる。一つ間違うとバランスを崩してしまいそうになるが、実にうまくコントロールしているために、むしろエクセントリックな味わいが生まれ、スリリングで求心力にあふれる音楽になっている。

 ふだん聞こえてこない楽器が聞こえ、これまで聴いたことのないような豊穣でリアルな世界になった。一昨日聴いたファビオ・ルイジとウィーン響による育ちのよい均整の取れた演奏とは正反対。

 第四楽章でバランスが崩して失敗したのかと思ったが、繰り返しでもそっくり同じだったので、意図的だったのだろう。まるで曲芸! しかも、まったく下品ではない。美しい音。しっかりしたリズム。

 後半は、音の大洪水に興奮。次から次の音が押し寄せ、会場いっぱいのとてつもなく異常なベルリオーズの世界が広がった。大いに感動した。

 今日の曲目であれば、これでいい。とりわけベルリオーズはもともと殺人と地獄落ちを描くいびつな曲なのだから、このようなバランスを欠く演奏でかまわない。だが、モーツァルトやベートーヴェンやブラームスをどう演奏するのか、ちょっと心配になった。

 アンコールは、シベリウスの『悲しきワルツ』(だと思う。確認を忘れた)と、『ローエングリン』から第三幕への前奏曲。『ローエングリン』では、少しバランスが壊れた。

 しかし、何はともあれ、とても楽しめた。フィルハーモニア管弦楽団の実力に脱帽。っサロネンにも今後注目したいと思った。

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