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二期会week「オペラで乾杯! ワインな一夜」

 614日、二期会weekの第一日、「オペラで乾杯! ワインな一夜」を聴いてきた。料理評論家の山本益博さんが企画・プロデュースで、嘉目真木子(ソプラノ)、樋口達哉(テノール)、大沼徹(バリトン)、山田武彦のピアノで、アリアや二重唱。全体的には、かなりのレベルで、とても楽しめた。一人一人について感想を率直に書く。

 樋口達哉・・・実に声量が豊か。だが、頑張りすぎている感じ。そんなにすべてに大声を出す必要はないように思える。もう少しセーブするところがあってこそ、迫力が増すと思う。音程のしっかりとした美声なのだが、ずっと全力で歌おうとしてむしろ一本調子になっているのを感じた。が、三人の中では、最も完成されていると思った。あとちょっとで本当の大歌手になると思う。

 大沼徹・・・声の迫力はなかなかなのだが、細かい音の処理がちょっとザツだと思う。もう少し丁寧に歌って、もう少し音程の不安定が克服されたら、すごい歌手になると思った。

 嘉目真木子・・・素材としては最高だと思った。張りのある太い美声。存在感がある。ただ、丁寧に歌いすぎて音楽の流れやダイナミズムが失われて、むしろ平板になっている感じ。パミーナはあまりにいじりすぎて、重くなってしまっていた。とはいえ、これからが楽しみ。アンコールの「乾杯の歌」は、ほかの歌手に合わせて自然に歌ったためか、とてもよかった。今のところ、まだ荒削りだが、もしかすると日本を代表する大歌手になるかも。

 山田武彦・・・きれいで、流動性があって、見事なピアノ。粒立ちがきれい。しかも、しっかりとそれぞれの作曲家の世界を作って、歌手をサポートしている。

 山本益博・・・しゃべりはうまい。おもしろい。ただ、私はワインについてまったく思い入れがないし、歌をワインにたとえるなどと考えたことがなかったので、この企画自体、よくわからなかった。山本さん、ごめんなさい。また、おいしいところを紹介してもらおう!

 ただ、イタリアオペラが中心だったが、私はやはりドイツものが好きだ。山本さんが選曲すると、どうしてもこうなるのだろう。3年ほど前、この二期会weekで、今年の山本さんと同じような役を、私も漫画家のさそうあきらさんとともに務めたことがある。そのときは、ほとんどがドイツオペラからのアリアだった。

 実は、私はイタリアオペラにはあまり感動しない。ドイツオペラが混じっていれば、もっと感動したのに!

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