« 関西での二つのコンサート | トップページ | 東京都交響楽団 コンサートオペラ『売られた花嫁』 »

東京二期会によるベルリオーズ『ファウストの劫罰』のこと

 7月15日、東京文化会館で、東京二期会によるベルリオーズ『ファウストの劫罰』を見てきた。満足。

 マルガリートは林美智子の予定だったが、体調不良ということで、ダブルキャストの別の日の予定だった林正子が歌った。林正子は、ヴィブラートの弱い清楚で自然な声で、音程もしっかりしていて、とてもよかった。この曲は、マルガリートの曲に関してはかなり素朴だが、素朴で可憐な様子をうまく出していた。ファウストを歌う福井敬は初めのころはオケと合わないところを感じたが、徐々によくなった。メフィストフェレスの小森輝彦は、もちろん悪くはないが、もっと太く悪漢っぽく歌ってほしかった。ちょっと線が細い。ミシェル・プラッソンの指揮が繊細で豊かで、実にいい。繊細な部分と、ベルリオーズらしいドラマティックな部分の対照をうまく描いていると思った。東京フィルも、とてもきれい。

 しかし、今回の上演で特筆すべきなのは、ダンスを多用した大島早紀子の演出だろう。そもそも、このオペラは、断章に近いもので、ストーリーは曖昧。それを逆手にとった形で、ダンスが活躍する。パリ・シャトレ座の『レ・パラダン』もダンスを多用して楽しかったが、それよりももっと説得力を感じる。音楽そのものを肉体の動きにして提示しているといってもいいだろう。白河直子をはじめとするダンサーたちの力量に圧倒された。オペラを見て、ダンサーに感動したの初めての経験だった。

 二期会の『ダフネ』の上演も大島早紀子の演出で評判だった。ただ、『ダフネ』は好きなオペラでありながら、日にちが合わなくて見られなかった。今さらながら、残念!

 いずれにしても、二期会の力のほどを再認識した。別のキャストでもみたいが、残念ながら、あまりに忙しい。

|

« 関西での二つのコンサート | トップページ | 東京都交響楽団 コンサートオペラ『売られた花嫁』 »

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/532807/48887516

この記事へのトラックバック一覧です: 東京二期会によるベルリオーズ『ファウストの劫罰』のこと:

« 関西での二つのコンサート | トップページ | 東京都交響楽団 コンサートオペラ『売られた花嫁』 »