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ブロムシュテット+ドレスデン・シュターツカペレの『幻想』CD

 ブロムシュテット指揮、ドレスデン・シュターツカペレによるベルリオーズの『幻想交響曲』のCDを見つけて買ってきた。1978年の録音。聴いてみた。

 はじめの三つの楽章は小さく音楽を作って、第四楽章からダイナミックにもりあげていく・・・というスタイルの演奏はよくある。この曲のひとつの常套手段かもしれない。だが、それにしても、第四楽章以降の盛り上がりが異常なほどすさまじい。

 意図的なのか、失敗したのか、バランスが崩れそうになる部分がある。が、それがまたスリリング。ハチャメチャというべきか。ベルリオーズの面目躍如というべきか。第五楽章はもっとすさまじい。まさしく魑魅魍魎が跋扈する。掟破りの音響が炸裂。オケはいうまでもなく、すばらしい。

 ブロムシュテットがオケを掌握しているからこのような演奏になっているのか、それとも、自由にやらせているからこうなっているのか、私は音楽の専門家ではないので、よくわからない。だが、この異常なまでの高揚感はいったい何だ!

 ブロムシュテットというのは不思議な人だ。温厚で知的に見えて、狂気のようなものを持っている。だが、決して下品にならない。あれほどハチャメチャにやりながら、やはり知性を感じる。表面的な効果だけを追い求めているのではないことが伝わってくる。私はいつの間にかぐいぐいと引き込まれてしまう。

 ゲヴァントハウスを指揮したブルックナーの7番と8番のCDもすばらしかった。ブロムシュテットのすごさを改めて感じた『幻想』だった。そして、ブロムシュテットは最近になって巨匠になったのではなく、ずっと昔から大指揮者だったのだと、改めて知った。

 愚痴をひとつ。

 パソコンがいよいよおかしい。メールソフトはアウトルック・エクスプレスを使っているが、しばらく前から、「最適化」をするようにという指示が出て、実行すると、時として受信メールの比較的新しいものが消えてしまうようになっていた。だから、気をつけながら「最適化」を行っていた。

 ところがなんと、このごろ、OKを出していないのに、パソコンが勝手に「最適化」をしてしまうようになった。しかも、昨日は、三ヶ月ほど前からちょうど昨日までに届いた受信メールがごっそり消えていた! 持ち運びに使っている別のパソコンが正常だったので、そこからコピーをして補ったが、これは困る。

 そもそも、こんなことは普通に起こることなのか! これではこわくてパソコンを使えないではないか。買い換えるしかないのか!

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音楽」カテゴリの記事

コメント

樋口さん、お久しぶりです。
自称ブルヲタ中学生のたくぽんです。

ブロムシュテットの「幻想」、私も買いました。
確かに、彼とは到底思えないような狂気の迸る演奏ですが、
あまりに凄まじすぎて疲れてしまい、あまり聴いていません・・・。

この「幻想」は、チェコ・フィルとの来日に合わせて発売されたもので、同じくドレスデンを指揮したブラームス1番(90年代の録音で、音は良いです)も同時に発売されていました。
私はそちらも買ったのですが、これは本当に感動的な名演です。
チェコ・フィルの実演とは少々趣が異なるのですが、
切れば血の出るような、尋常でない響きを生み出しています。フィナーレなど、神々しいとしか言えません。
終演後の客席の熱狂にも頷けます。

ドレスデン繋がりでもう一枚。
ティーレマン指揮のブル8(ハース版)です。
最近発売になったところで、思い切って購入して聴いてみると、素晴らしかったです!オケの響きが格別。
解釈は重厚かつ熱っぽく、第4楽章冒頭など速めのテンポで突っ走っていて、演奏時間は82分となっています。

このような演奏を聴いてしまうと、日本のオケがいくら充実した名演を生み出しても、熟成された響きという点では海外オケには遠く及ばないのだろうか・・・と少し悲しくなってしまいます。

長文失礼いたしました。

投稿: たくぽん | 2010年8月18日 (水) 09時24分

自分はクラシックを聞きますが、勉強不足なのでいつも初心者として、漠然と感想も少なからずしか抱かず聞いてきてしまいました。ブロムシュテット聴いてみたくなりました。

同一曲でも、例えばカノンは、指揮者が違うと、穏やかな演奏があり、引き締まった演奏もあり、指揮者によってがらりと印象が違いました。指揮者によって、ここまで別の魅力が出るものなのですね。

投稿: ごはん | 2010年8月18日 (水) 20時27分

たくぽん様
本当に中学生? 内容も文体も、10代の人間には思えないのだけど・・
教えていただいたブロムシュテットのブラ1とティーレマン+ドレスデンのブル8、さっそく買って来ました。ティーレマンのほうは、先日のミュンヘンとのみなとみらいでの演奏が、悪くはないものの最高の出来というほどではなかったので、かわずにいたのですが。
ただ、ロシアに行くまでに聴けるかどうか。猛烈な忙しさなので。せめて、来週はじめに関西に行くとき、ヘッドフォンで聴きたいと思っています。
教えてくれてありがとう。

投稿: 樋口裕一 | 2010年8月19日 (木) 08時00分

ごはん様
ブロムシュテットを聴いてみることをおすすめします。
ただ、指揮者の違いというのは、同じ曲をいろいろと聞いてみた後でないとよくわかりませんので、好きな曲をいくつか定めて、ブロムシュテットに限らず、たくさんの演奏を聞いてみるとよいのではないでしょうか。
私が若いころ、最初に頭を割られるような衝撃を受けたのは、フルトヴェングラーのベートーヴェンでした。それまでカラヤンを中心に聞いていたのですが、初めてフルトヴェングラーに触れて、これまで聞いていたベートーヴェンはベートーヴェンではなかった!と思ったのでした。もちろん、今はカラヤンのベートーヴェンもかなり好きですが・・・

投稿: 樋口裕一 | 2010年8月19日 (木) 08時04分

樋口さん

はい、確かに中学生です(笑)。
同級生からも爺くさい、とはよく言われるのですが・・・。

ブロムシュテットのCD他、早速購入されたのですね。
ありがとうございます!
このCD、ブロムシュテットを巨匠と認めない人々に
次々とお勧めしているのですが、皆申し合わせたかのように
「凄い!!」と口にしていますよ。
ところで、今梅田でCD&レコードのセールをやっていますよ。
私も大収穫でした!
http://www.hanshin-dept.jp/dept/s_record_index.html

話題を変えまして。
既にご存知だったら恐縮なのですが、
私も先生と同じココログを利用して拙いブログをやっております。

Adagio ~心休まる日々を~
http://inbalbanzai.cocolog-nifty.com/blog/

日々聴く音楽を細々と綴っているだけですが、いつでもご来訪ください。

ついでと言っては何ですが、私の学校の同好会のサイトもご紹介させていただきます。(ちょっと重いです、すみません)

http://web.me.com/filmcircle

FilmCircleと言いまして、「映像」と「音楽」の二つの部門を大きな柱とし、映画の撮影等もハリウッドの最高級ソフトを使用して行っております。
私は現在、音楽部門の代表と、副代表を兼任しています。学校から自主活動としてコンサート外出(サンクトペテルブルク・フィル、チェコ・フィル、ベルリン放響などをこれまで鑑賞してきました)や、クラシック音楽のレクチャー付きDVD上映会などがこれまでの実績です。
もし気に入って下さったら、周りの方々にも広めていただければ、本当にこれ異常ない僥倖です。


何卒、今後とも宜しくお願い致します。

またもや長文失礼しました(毎回本当にすみません・・・)。

投稿: たくぽん | 2010年8月19日 (木) 21時35分

>本当にこれ異常ない僥倖です。
以上です。お許しください・・・。

投稿: たくぽん | 2010年8月19日 (木) 22時03分

樋口さん

お久しぶりです。お邪魔します。

ブロムシュテットは「穏健派」だとは思いますが、ときどき得も言われぬパッションが爆発して、魔的な演奏をすることがあるようです。

チェコ・フィルとのブルックナー8番がその最良の証でした。突き上げるようなリズム、バランスを破ってまで強奏される金管(しかし、うるさくはならない!)、弦の多彩な表情・・・あれを聴いた人の多くの人が、後日のティーレマン&ミュンヘンを、「まだまだ若いね」と評していました。私も同感です。

ゲヴァントハウスとの演奏もCDで聴きましたが、録音が今ひとつですね。ティンパニの音抜けが悪いのが気になります。しかし、中身は素晴らしいです。チェコのときとは違って、金管をきれいにブレンドさせているのも興味深い!弦の美しさ-とくにトレモロのさざ波-は出色ですね。

N響とのエロイカは、別人のように端正かつ室内楽的な演奏で、「雄渾なベートーヴェン」を求める私はがっかりしました。

大方お持ちとは思いますが、ブロムシュテットの名盤を推薦させてください。他の閲覧者の方のためにも・・・。

デンマーク放送響とのEMI録音より
ニールセン交響曲・管弦楽全集(再録盤と比較してみては?)

ドレスデン国立管とのDS録音より
ベートーヴェン 交響曲第6・7番、「第九」(ゼンパー・オーパー再建記念ライブ)
ドヴォルザーク 交響曲第8番
ブルックナー 交響曲第4・7番
モーツァルト 協奏曲集
シューベルト 交響曲第8番「未完成」、9番「グレイト」
R.シュトラウス 交響詩「ドン・ファン」

サンフランシスコ響とのデッカ録音より
ヒンデミット「画家マティス」
グリーグ「ペール・ギュント」
ニールセン 交響曲全集(「決定盤」の誉れ高い名盤!)
R.シュトラウス交響詩集(特に「英雄の生涯」!)

ゲヴァントハウス管との録音
ブラームス 交響曲第2番(BOXより)
ブルックナー 交響曲第6・7・8番(デッカ録音の9番は冴えません)

・・・いろいろ挙げましたが、私的ベスト3は、第九のライブ、ニールセンの4番「不滅」、ドヴォルザークの8番です。とくに第九のライブでは、稀代の名手・ゾンダーマンのティンパニが荒れ狂っています。

投稿: ねこたろう | 2010年8月22日 (日) 17時35分

たくぼん様
このような中学生がいてくれることを、とてもうれしく思います。未来に希望がもてそう。
今、京都に来ていますが、昨晩から今日の午前中は、NHK放送の『ワルキューレ』を見ていました。しかも、午後は25日に開くコンサートについての大学のゼミ生と打ち合わせを済ませて、夜、新幹線で移動したため、眠りこけてしまって、家でも新幹線の中でも、ブロムシュテットを聞けずにいます。
同好会のサイト、見せてもらいました。少し前、教育界では大いに話題になった学校ですね。ブログものぞきました。
これも含めて、頼もしい限り。時々見せてもらうことにします。

投稿: 樋口裕一 | 2010年8月22日 (日) 23時01分

ねこたろう様
お久しぶりです。
情報、ありがとうございます。
何しろ、私はブロムシュテットについてはあまり注目してきませんでしたので、CDもあまり聴いていません。ブロムシュテットが現代を代表する名指揮者だということは十分に認識しましたので、CD店で見かけるたびに買っていましたが、注文までして買ったことはありませんでした。今度は注文して買いそろえようと思います。ただ、あと数ヶ月、猛烈に忙しい日々を過ごすことになりそうですので、ゆっくり聴く時間が取れるかどうか、微妙なところですが。
つい先ほど、京都に着いたところで、今晩もまだすることがたくさんあります。では、また。

投稿: 樋口裕一 | 2010年8月22日 (日) 23時06分

ブロムシュテットもそうですが、60年代から80年代のドレスデンの指揮者はとてもいい指揮者が多かったですね。スイトナー、ザンデルリンク、トゥルノフスキー、フォンク、若杉さん、そしてブロムシュテット。この方々にはどこか職人的ともいえる旨さを感じるためか、激しい演奏をしていてもどこか安心して聴くことができます。個人的に現在日本で聴くことができるのはもうトゥルノフスキーとブロムシュテットの二人のみですが、幸いにして二人ともここ十年以上毎年来日してくれています。この二人には末永く活躍、そしてできるかぎり今後も来日してほしいです。

投稿: かきのたね | 2010年8月31日 (火) 00時23分

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