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金聖響指揮、神奈川フィルの第九

 1226日、多摩大学経営情報学部の諸橋学部長夫妻、久恒学長室長夫妻とともに神奈川県民ホールにて、金聖響指揮、神奈川フィルの第九を聴いた。私だけ妻を伴っていないが、別に夫婦仲が悪いわけではない。ただ単に趣味が異なるために、それぞれ単独行動をとることの多い夫婦だというだけだ。念のため。

 金聖響の実演は、初めて。オーケストラ・アンサンブル金沢と録音したCDはこれまで何枚も聴いて感心してきたが、これまで機会がなかった。先日、金さんと話す機会があって、ぜひ聴きたいと思っていた。

 第一楽章、展開部の盛り上がりはティンパニが炸裂して、素晴らしかった。ただ、それ以外はややおとなしめで、初めからあまり大袈裟にしないでおいて、徐々に盛り上げていこうとする意志に思えた。

第三楽章になって、あっと驚いた。有名な旋律の部分、しなやかで、まるで天女の舞のような美しさだった。ワルツのようなリズムにして、天国的な雰囲気を高めていた。こんな第3楽章は初めて聴いた。

 第4楽章は、十分に祝祭的で楽しめた。市原愛、鳥木弥生、村上敏明、キュウ・ウォン・ハンの歌手陣も神奈川フィル合唱団も充実していた。最後の部分、かなりクレシェンドが強く、金聖響の意図はよくわかる気がした。

が、やはり、全体的に管楽器にはらはらするところがあった。オケ全体も、少し反応が良くないように感じるところがあった。もう少し反応が良くて、もう少し精妙な音が出せていたら、最後もっと爆発してもっと感動的になっただろうと思った。

 演奏会後、諸橋学部長夫妻、久恒学長室長夫妻とともに中華街の一楽という店で会食。素晴らしい音楽の後のおしゃべりとおいしい食事はとても楽しい。

 肩凝りが我慢の限度を超えたので、帰り、行きつけの店でマッサージを受けた。明日から、気合を入れて原稿を書くつもり!

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音楽」カテゴリの記事

コメント

自分は行けなかったのですが、金さんの第九、よかったようでなによりです。自分は昨年から今年にかけ金さんに対して、自分は自分のブログでかなり厳しい言葉を浴びせました。ただ最後に聴いた演奏会が、金さんと神奈フィルとの間に良好な関係と結果がでてきていたので、今回の演奏会の樋口先生の評価がよかっことに一安心といったところです。
前任者と金さんとがほとんど正反対の音楽性をもっていたことで、オケだけでなく神奈フィルのファンの一部からもかなり厳しい意見があがっていましたが、それもようやく収まってきたようです。ある意味ムラヴィンスキーの後のテミルカーノフのような立場に立たされていた金さんですが、これからは、より自分の音楽を大きく展開していくことでしょう。しばらくはマーラーが多いのであれなのですが、それがすんだらまた金さんと神奈フィルの演奏を聴きにきてください。
できればそろそろ金さんにはブルックナーをこのオケでやってほしいところです。ただこのオケはご指摘のとおり金管をはじめ一部パートにやや力不足的なものがあるので、そこの部分もう少しがんばってほしいところです。

投稿: かきのたね | 2010年12月28日 (火) 17時29分

かきのたね様
コメント、ありがとうございます。
神奈川フィルにつきましては、10年ほど前、まだアマの時代に聴いて、かなりレベルが低いと感じたのですが、数年前、飯守さんの第九を聴いて、かなりのレベルだと思い、今年はもっとレベルアップしたと思いました。ただ、もちろんまだまだ弱いところが多々ありそうですが。
金さんと神奈川フィルとの間でどのようなことがあったのか、どのような演奏をこれまでしてきたのか、実はよく知りませんでした。よろしかったら、「かきのたね」さんのブログをお教えいただけますでしょうか。「かきのたね」さんが只者ではないとは、何度かコメントをいただいて十分にわかっていますが・・・。ぜひ読ませていただきたいと思います。

投稿: 樋口裕一 | 2010年12月29日 (水) 10時43分

ブログですがここで書くとなんか宣伝してるみたいですので、もし差し支えなければメールアドレスに一報いただきましたら、そちらにアドレス等を書き込み返送させていただきます。自分はおっしゃられるようなものではない、ごくそのへんの只者ですし、書いてることもかなり偏っていますので、あまり読まれてもご期待にそえないかもしれません。そのあたりはご了承ください。

投稿: かきのたね | 2010年12月30日 (木) 00時48分

ネマニャ・ファンクラブではお世話になっております。
いよいよ始動とのご連絡、ありがとうございました。

さて、私の贔屓のひとつ神奈フィルの演奏に、樋口先生がいらしてくださったなんて、感激です。

金聖響さんが常任指揮者に就任した当初、私たち神奈フィルファンがかなりドキドキと見守っていたというのは正直なところかもしれません。でも聖響さんの、直前のゲネプロでも最後まで妥協しない「こだわり」ぶりって、嫌いじゃないんです。それは音楽に対する敬意と情熱の表れだと思うので。アプローチうんぬん以前に、そういう真っ向勝負をくぐりぬけた時の演奏って、聴いてる者にも、ちょっとびっくりするような緊張感が伝わってきて、鳥肌が立ちます。たしかに一軍のオケではないかもしれないけれど、伸びしろ、というより「化けしろ」みたいなもの、があるのが、私にとっての神奈フィルの魅力かもしれません。

先生の第三楽章についてのお話を読ませていただき、聖響さんとオケの様子が目に浮かびました。神奈フィルの、情感あふれる旋律を奏でる弦の美しさは、ちょっと他に引けをとりませんから(←自慢!)。私も聴きに行けばよかったです。

投稿: oyamanoneko | 2011年1月 6日 (木) 16時26分

oyamanoneko 様

コメント、ありがとうございます。
神奈川フィル、おっしゃる通り、これから大きく化ける可能性が大きいように思います。今のところ、管楽器、特に金管楽器がが情けない音を出したり、はずしたりしていますが、弦は素晴らしいですね。チェロの山本さんなんて、ものすごいチェリストですよね。これから、管楽器が弦楽器並みになっていけば、大変なオケになるのではないでしょうか。
第九の第三楽章のあの瞬間、初めての経験でした。是非とも来年も聴きに行きたいと思いました。
ところで、ネマニャのクラブに入会のご意思を示しておられるのでしたでしょうか。ネマニャの件につきましても、よろしくお願いします。

投稿: 樋口裕一 | 2011年1月 9日 (日) 07時26分

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