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正月断想  マゼールのこと・イオランタのことなど

今日から、大学で授業が始まる。

年末年始は、大晦日のマゼールによるベートーヴェン全交響曲演奏を除いて、ずっと原稿を書いていた。さすがにほとんど仕事のメールも電話も入らないので、言ってみれば「かんづめ」状態。締め切りの迫った(というか、締め切りを過ぎてしまった)原稿を必死に書いていた。この10日間に400字詰め原稿用紙にして300枚くらい書いたのではないか。実にハードな正月だった!!

そんなわけで、実は今年は年賀状は一人も書いていない。返事は多少出したが、それだけ。多くの人に不義理をしている。もし、このブログを読まれたからがおられたら、そのような事情なので、どうかご容赦いただきたい。

まだ、マゼールの圧倒的名演の余韻が消えない。しばらく、ベートーヴェンを聞きたくないという現象が起こっている。

大晦日の演奏の合間の「話」の際、三枝さんが、「またやってくれとマゼールに言ったら、今度やるときには、ベートーヴェンの全曲演奏をして、翌朝、荘厳ミサ、その夜にブラームスの交響曲全曲、そしてその翌日にドイツ・レクイエムをやりたいという答えだった」と言っておられた。

みんな冗談だと思っていたが、実は本気らしい。

 その少し後、休憩時間に三枝さんと話をする機会があったが、三枝さんは、これを実現するべく算段したいことを話しておられた。三枝さんの実行力、マゼールの実行力を知っているだけに、もしかしたら、実現するかもしないと思う。これが実現できたら、どんなに凄いことが起こるか!! 

 正月だからといって、特に感慨はないが、そろそろ自分の書きたいものを書いていきたいとは、心に誓った。

 この10年ほど、ずっと頼まれ仕事に追われている。頼まれた仕事は、できるものであれば断らずにやってきた。自分から企画した本も、営業的意図によるものだった。年に10冊くらいのペースで本を出してきたと思うが、内面から湧き出る思いで書いた本はほとんどない。昨年、「ヴァーグナー ヨーロッパ近代の黄昏」(春秋社)が久しぶりに、売れることを度外視して書きたいと思った本だった。

 そろそろ、書きたい本を書く時間を作りたいと思う。もういい加減、歳をとってしまった。このまま死んだら、粗製乱造の本ばかりを書いてきたと思われそう。(いやいや、自分では、与えられた時間内に、必死に書いているのです。決して、自分では粗製乱造のつもりはありません! 念のため)。温めている本の企画はいくつかある。どこからも依頼されているわけではないので、本になるかどうかわからないが、ともかくそろそろ書きたいと思う。

 先日、武蔵野市民文化会館で見た『王女イオランタ』がとてもおもしろかったので、CDとDVDをネット販売で注文した(最近、半分以上をネットで購入している)。DVD一枚のみ、届いた。ボリス・ハイキン指揮、ボリショイ劇場による映画版。1963年制作のソ連時代の一連のオペラ映画の一つ。歌手と役者は別。いかにもソ連のオペラ映画という作り。正直言って、ちょっと期待外れだった。なにしろ、音質が良くない。初め、スピーカーにつないで聞こうとしたが、あまりの音の悪さのゆえに、すぐにテレビだけの音にし、しかも音量をドラマの時よりもむしろ低めにして見た。演奏的にも、超一流というわけではなさそう。

 ただ、先日はピアノ伴奏だったので、オケでどのようになっているかを知ることはできた。また、きれいなメロディの数々は確認できた。もう一枚、CDと別のDVDも頼んでいるので、その到着が待ち遠しい。

 今年もかなりの数のコンサートに行くことになりそう。が、あくまでも素人の音楽好きというスタンスは崩さずにいたいと思う。音楽評論家になる気はない。音楽評論家になる資質が自分にあるとも思っていない。仕事をする時間を奪っているのは、コンサートだとつくづく思う。コンサートは自粛して、仕事をする、あるいは書きたいものを書く時間を増やしたい。ここ数年、ちょっとコンサートに行きすぎていると感じる。

といいつつも、ネマニャの来日、いくつかの来日オペラなど、楽しみなものがたくさんある。やはり、かなりコンサートに通ってしまうのだろうか・・・

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コメント

樋口さん

あけましておめでとうございます。

マゼール、凄かったみたいですね!私はNYPの演奏会で懲りて行きませんでしたが・・・。

マゼール&三枝プラン、ものすごい資金が要りそうですね。でも私としては、彼には年末~正月に「RING」をやってほしいです(笑)おっと、こちらのほうが金がかかりますね。

ところで、大野和士の「トリスタン」(新国)は、海外歌劇場の来日公演をのぞけば、過去最高の水準でした。ステファン・グールド(トリスタン)の圧倒的な歌唱にはシビれました!大野さんも、いよいよ、巨匠への入口に立ったという感じです。

投稿: ねこたろう | 2011年1月10日 (月) 16時40分

ねこたろう様
あけましておめでとうございます。
実は先ほど、新国立の「トリスタン」を見て、感激して帰ってきたところです。大野さん、本当にすごいですね。グールドもテオリンも最高でした。
マゼールのリング、確かに、東京でやってほしいですね。とてつもないお金がかかりそうですが。

投稿: 樋口裕一 | 2011年1月10日 (月) 22時36分

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