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ナントのラ・フォル・ジュルネ最終日

 さっき、日本人グループの打ち上げを終えてホテルに戻った。大満足だった。アルコールが少し入っているので、ふだん以上に短く書く。

・クレール・マリー・ルゲ(ピアノ)によるブラームスのソナタ第2番と、リストのバラド第二番。

 私は基本的にピアノソロは聞かないので、はっきりしたことはいえない。ルゲはごく初期に来日したときにたまたま協奏曲を聴いたので、ちょっと関心を持って聴いてみた。が、ちょっともたついている感じ。クリアではないし、何をしたいのか、私にはよくわからなかった。

・ミシェル・コルボ、シンフォニア・ヴァルソヴィア、ローザンヌ声楽アンサンブル

ブラームス ドイツ・レクイエム

 二度目のドイツレクエイム。すばらしかった。最高だった。前回書いたのと同じ印象だが、もっとすばらしかった。涙を流して聴いた。

・フーゴー・ヴォルフ弦楽四重奏、ベルクの叙情組曲とウェーベルンの弦楽四重奏曲(遺作 1905年)。とてもよかった。いわゆる現代曲だが、スリリングに、そしてまさしく叙情的に聞かせてくれた。

・ロマン・ギュイヨ(クラリネット)、アンリ・ドマルケット(チェロ)、エマニュエル・シュトロッセ(ピアノ)によるツェムリンスキーとブラームスのクラリネット三重奏曲。ツェムリンスキーはなかなかおもしろい作曲家だと改めて思った。魂の叫びがこもっていて、なかなか良かった。ブラームスのほうも良い演奏。

・シューマン・ピアノ四重奏団によるマーラーのqartettsatz(これって何だろう。今、調べる時間がない)と、ブラームスのピアノ四重奏曲第3番。昨日ソロで聴いたパパヴラミがファーストヴァイオリン。流麗で端正で繊細な演奏。

・ロマン・ギュイヨ(クラリネット)とプラジャーク弦楽四重奏団のよるブラームスのクラリネット五重奏曲。第一楽章の終わりに客に人路が倒れて外の運び出されるというアクシデント。が、すばらしい演奏。メイエとモディリアニ四重奏団のように洗練された演奏ではなく、もっとひなびている。が、これはこれでいっそう魂の叫びが聞える。

ベルトラン・シャマユ(ピアノ)、パ・ペイ・ド・ベアルン管弦楽団、ファイサル・カルイ指揮によって、マーラー「アダージェット」、ワーグナー「ジークフリート牧歌」、シュトラウス「ブルレスク」。見事にオケを掌握した指揮。とてもよかった。マーラーは嫌いだが、実は私はもっとも嫌いなのは、マーラーに管楽器、特に金管楽器。弦楽だけなら我慢ができる。「ブルレスク」のなまは初めて聴いた。

・ファイナルコンサート。庄司さ紗矢香(ヴァイオリン)、タチアナ・ヴァシリエヴァ(チェロ)、山田和樹指揮によって、ブラームスの二重協奏曲。大編成のオケを率いて堂々たる指揮。みごと。そのあと、リスの指揮に代わって、マーラーのアダージェットとシュトラウスの四つの最後の歌。オケはウラル・フィル。もう少しオケに色彩感があればもっと良かった。ソプラノのペレチャツコは見事。

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2011年ラ・フォル・ジュルネ」カテゴリの記事

コメント

ナントの旅、お疲れさまです。マーラーのピアノ四重奏曲を聴かれたのですか。マーラーの十代の作品などなかなか聴ける機会がないのでうらやましいです…といいたいところですそうでもなかったかもしれませんね。拝見しましたところ、なかなか室内楽を中心としたバランスのとれたプログラムという気がします。5月の東京での公演が楽しみになりました。因みに東京は今は暖かいですが、週末の金土は猛烈な寒波襲来と雪の予報がでています。帰国されましたら体調管理には充分お気をつけください。

投稿: かきのたね | 2011年2月 7日 (月) 20時02分

いろいろと参考になりました。日本はマーケットが too large なので、チケット争奪戦など難しい面もありし、ホールのことなどもよく言われますが、そうはいっても毎年、LFJは楽しみにしているイベントです。ナントのご報告は、まことにありがたく拝聴しています。

quartettsatz は、四重奏曲・断章ということのようですね。このピアノ四重奏曲の断章はマーラー唯一の室内楽作品で、第1楽章のみがほぼ完成している作品ということです。

ファイサル・カルイ(カルウィ)は、NYCBの音楽監督ですね。来日公演のときに演奏を聴きましたが、バレエの舞台だし、いつも指揮しているシアターのオーケストラではなく、バレエの演目に不慣れな新日本フィルのピット・インということもあり、印象はいまひとつでした(なにかとまとめ上手という印象だけが残りました)。

投稿: アリス | 2011年2月 7日 (月) 23時21分

ブラームスの二重協奏曲、チェロはヴァシリエヴァさんでしたか(美人ですね!!!)。どっちかと言うとチェロソナタの方が合いそうな気もするのですが。
昨年の東京でのラ・フォル・ジュルネで、バッハの無伴奏チェロ組曲のCDに、サインをもらいました(o^-^o)。この時は、演奏も聴きたかったのですが、出遅れたこともあって(余り関心のないショパンだったから)売り切れてしまいました。
今年の東京でもやってくれることを期待します。
楽しみにしています。

投稿: ムーミンパパ | 2011年2月 8日 (火) 22時55分

かきのたね様
コメント、ありがとうございます。
帰国後、仕事が続き、やっと息をついているところです。マーラーの曲、めったに聴けないものだったのですね。そんなものを私のようなマーラー嫌いが聴くなんて皮肉なものです。あの曲に関しては、特になにも感じませんでした。
確かに、とてもよいプログラムだったと思います。ただ、歌曲がほとんどなかったのが残念でした。東京では、歌曲がナントよりも多く演奏されるようですので、期待しているところです。

投稿: 樋口裕一 | 2011年2月 9日 (水) 23時11分

アリス様
コメント、そして情報、ありがとうございます。
カルウィ(という発音ですか)はナントの日本人グループの一部にかなりの人気を得ていました。指揮姿の見事さ、踊りとしての美しさにだれもが目を見張るものでした。
NYCBの音楽監督という情報は入手できていたのですが、彼が来日しているとは知りませんでした!
ラ・フォル・ジュルネの東京でのプログラムを私も少しずつ耳に入り始めました。ナントとは別の魅力的なコンサートもたくさんあるようです。期待できると思います。

投稿: 樋口裕一 | 2011年2月 9日 (水) 23時21分

ムーミンパパ様
ヴァシリエヴァのソナタもナントでは演奏されました。かなり評判が良かったようです。日本でも予定されているのではないかと思います。私は、同じ時刻にもっと魅力的なコンサートがあったためにいけませんでした。日本ではぜひ見たいと思っています。

投稿: 樋口裕一 | 2011年2月 9日 (水) 23時25分

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