ネマニャ ファンクラブイベント大成功!!
昨晩(3月1日)、私が会長を務めるネマニャ・ラドゥロヴィチのファンクラブ「プレピスカ」主催のイベントが行われた。その準備のため、午後から、池袋駅から10分ほどのところにある自由学園明日館に出かけ、ファンクラブのスタッフとともにイベントの準備をし、打ち合わせをし、イベントを行った。言うまでもなく、スタッフというのは、熱狂的なネマニャファンたち。
翌日(つまり、今日)オペラシティコンサートホールでネマニャと弦楽五重奏のメンバーによる「悪魔のトリル」と題されたコンサートが開かれる。そのリハーサルを午後3時半からしてもらい、その後の時間をもらってイベントを行うことになったのだった。
午後2時半、スタッフ集合。ほとんどが女性。様々の技術と才能、そして人脈のあるスタッフがそろっているので、素人集団なのに、みんなが手分けしてきわめて的確に準備が整った。
午後3時を少し過ぎたころ、ネマニャと弦楽五重奏のメンバー(ギヨーム・フォンタナローザ、フレデリック・ドゥシュ、ベルトラン・コス、アンヌ・ビラニェ、スタニスラス・クシンスキ)が到着。少し挨拶して、すぐにリハーサルがはじまった。リハーサルを聴けただけでも幸せ。スタッフの多くも準備をさっさと済ませて、リハーサルに耳を傾けた。
リハーサルが終わった後、ファンクラブを代表して、私がネマニャにインタビューした。その内容は近くファンクラブのHP(今のブログを受け継ぐ形で近日中に立ちあげ予定)に掲載することになるだろう。
私が気になっていたのは、私たちの会の名称「プレピスカ」をネマニャが気に入ってくれるかどうかだった。この名称は、セルビア語で「交流」「対話」「交感」などを意味する。ネマニャの音楽が作曲家と演奏家と観客の間の交流であり対話であり交換であり、それこそが彼の音楽の本質だと思うので、第一回総会でそのように決めたのだった。
ネマニャはこの名称をとても気に入ってくれて、「私も音楽をそのよう名だと思って演奏している」と言ってくれた。
そして、19時から本番。雨なのに100人以上が集まった。申し込み者の中で来場しなかったのは確か3人だけだったと聞いた。みんなの熱心さがこのことだけからもわかる。
副会長の金谷俊一郎氏(日本史ライターであり、日本史のカリスマ予備校講師であり、テレビでもおなじみの日本史の達人にして駅弁王子)の司会で私も少し会の趣旨などを話して、すぐにコンサートが始まった。
ネマニャと5人とメンバーで、まずは翌日の演奏曲の一つクライスラーの「プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ」、シューベルトの「ロンド」、チャイコフスキーの「懐かしい土地の思い出」より「メロディ」そして、アンコールとしてヴィヴァルディの「四季」の中の「夏」から第四楽章。そして、もう一曲。最後のこの曲は実は知らなかったが、スタッフによれば、映画『シンドラーのリスト』の音楽ではないかとのこと。
例によって凄まじい演奏。研ぎ澄まされた音、激しいところは火を吹くようで、甘美なところは実にしっとり。それが少しも不自然ではなく、内面から浮き上がっていく。強く鋭く、しかも優しく美しい。心の底から感動し、魂をゆすぶられる。私は現代最高のヴァイオリニストの一人であり、ハイフェッツ、オイストラフ、クレメルを継ぐべき人間だと確信している。
いらしてくれた方々も魂を揺さぶられたようで、大喝采。実は様々の制約から30分しか演奏できないとの事前の打ち合わせだったが、ネマニャがかなりのってくれて、次々と曲を増やしてくれた。
その後、来てくださった希望者全員、ネマニャとのツーショット写真を撮り、短いが交流の時間が設けられ、ネマニャが持ってきてくれたチョコレートや香水やサイン入りポスターを、ネマニャ自身が抽選して合計18人にプレゼント。会は最高に盛り上がった。その間も、ネマニャは笑顔を絶やさず、客の話にも耳を傾け、親切に対応してくれた。音楽だけでなく、人柄にも多くの人が圧倒される。子どものころにセルビアで戦争を体験したというが、そのせいなのか、若いのに実に人生体験の豊かさ、親切さ、人々への愛情を感じる。これでまた、ネマニャに対する熱意が多くのファンの中に強まったはず。
見知らぬ方を含め、多くの方に、「素晴らしいイベントを企画してくれてありがとうございます」と声をかけられた。何よりもネマニャと5人のメンバーの音楽の力であり、力を結集してくれたファンクラブスタッフの力。カメラマン、通訳、受付などの役割を引き受けてくださった多くの方々の力による。
その後、スタッフが集まって、打ち上げ。深夜に家に帰った。
大満足の一日だった。素晴らしい演奏。素晴らしい仲間たち。私自身は、最も無能なスタッフだったと思うが、この会を立ち上げ、こんなイベントができて、とてもよかったと思った。私も音楽の世界に間違いなく良いことをしたと思った。
実は、ぎっくり腰で痛み止めの薬を飲んでいる。不通に立って歩くのには支障がないが、腰をひねると強烈な痛みが走る。お医者さんによれば、薬と体操ですぐに治るとのこと。とりあえず、よかった。
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