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グリマルと矢野玲子のヴァイオリン・デュオ

 36日、多摩大学で父母懇談会に出席した後、武蔵野市民文化会館小ホールで、ダヴィッド・グリマルと矢野玲子のヴァイオリン・デュオを聴いた。

 グリマルは、2005年にナントで聴いてとてもよかった。それ以来、何度か聴いてきたが、毎回、高いレベルだった。今回は、それに矢野玲子が加わる。曲目は、前半に、バルトークの「2つのヴァイオリンのための44の二重奏曲」から数曲、プロコフィエフの2つのヴァイオリンのためのソナタ ハ長調、そして矢野玲子によるイザイの無伴奏ヴァイオリンソナタ ホ長調。後半に、グリマルによるイザイの無伴奏ヴァイオリンソナタ ニ短調と、同じくイザイの2つのヴァイオリンのためのソナタ イ短調。

 矢野玲子は、20代の宝塚の男役のような風貌の女性。とても美人だが、顔の表情が大きくて男っぽい。演奏する音楽も、思い切りがよく、音に迷いがない。技巧は確かでバリバリと弾きまくる。なかなかの演奏。次々にすばらしい日本人ヴァイオリニストが出現することに驚く。ただ、ちょっと一本調子を感じた。もう少し多様な表現を身につけると、ものすごいことになると思った。

 グリマルはもっとずっと表情豊か。イザイのソナタなど、論理的に音楽を作って最後にどんどんと盛り上げる。とてもよかった。ただ、2005年にベートーヴェンのコンチェルトを聴いたとき、もっと感動した覚えがある。グリマルにしては、ちょっと物足りないと思った。

 最後の曲、イザイの2つのヴァイオリンのためのソナタは、なんだかわからない曲だった。私には、2台のヴァイオリンの曲は、どうも座りの悪さを感じる。やはり、ピアノか何かの楽器がほしいと思ってしまう。退屈だった。一体、なんでこんな組み合わせの曲を作ったのだろうかと疑問に思った。

 アンコールとして、バルトークの二重奏曲から2曲、再び演奏された。

 かなり高レベルの演奏だったが、グリマルにもっと大きな期待をしていたため、そしてイザイの最後の曲がどうも納得のできない曲だったため、不完全燃焼のまま家に帰った。

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コメント

はじめまして。
矢野玲子(やのりょうこ)と申します。
初めて、読みまで同じの同姓同名の方がおられて、びっくりしました。
私は、東京に在住しております。
一度矢野さんのコンサートを聞きに伺いたく願っております。
情報を即座に得る方法があれば、教えて頂きたくお願い申し上げます。

宜しくお願い致します。

投稿: 矢野 玲子 | 2012年10月29日 (月) 00時19分

矢野玲子様
コメント、ありがとうございます。
矢野さんの美しい外見と見事な演奏はとても印象に残っています。お聴きになってみてください。私も、この時が初めてでしたので、よく知らないのですが、ネットでご覧になるしかないのではないかと思います。また、武蔵野文化事業団の会員になりますと、矢野さんがまた演奏をなさる時、知らせが来ると思います。

投稿: 樋口裕一 | 2012年10月29日 (月) 09時01分

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