びわ湖と鳥栖のラ・フォル・ジュルネ
先日も書いたとおり、びわ湖と鳥栖のラ・フォル・ジュルネにも行こうと考えている。びわ湖は4月29・30日、鳥栖は、東京で開かれた後の5月6日と7日だ。ともに、「ウィーンのベートーヴェン」というテーマで、ベートーヴェンの曲が多く演奏される。ベートーヴェンは私にとって特別の作曲家なので、とても楽しみにしている。
びわ湖では、プラジャーク弦楽四重奏団の演奏でベートーヴェン後期の弦楽四重奏曲が4曲聴ける。これは聴きものだ。プラジャークについては、ナントでこれまで何度か聴いて、精妙なバランスでありながらも良い意味での田舎臭さを残す音に強く惹かれてきた。
ケフェレックのベートーヴェンのピアノ協奏曲の4番やミシェル・ダルベルトのピアノ協奏曲第5番「皇帝」もどんな演奏を聴かせてくれるか、楽しみだ。二人については、これまで何度か聴いて、その実力はよく知っている。
シンフォニア・ヴァルソヴィアを指揮するのが、ゲオルグ・チチナゼ。昨年のラ・フォル・ジュルネでポゴレリチの演奏するピアノ協奏曲の伴奏をした人だ。あのとんでもないピアノにきちんとオケを合わせたからには、並大抵の才能ではない。事実、ナントでいくつかの演奏を聴いたが、どれもしっかりとオケを掌握したしっかりした演奏だった。
ヴァイオリンのジェラール・プーレは教育者として名前を聞いたことがあるが、CDさえもまだ聴いたことがない。この人の「クロイチェル」をぜひ聴いてみたい。ドマルケットと児玉桃のチェロソナタもおもしろそう。この二人もこれまでのラ・フォル・ジュルネで何度も感動させていただいた。それから、しばらく前から話題になっている三ツ橋敬子という若い女流指揮者も、ぜひ聴いてみたい。それに、実は私は日本センチュリー交響楽団の実演を聴いたことがない。これを聴くのも楽しみの一つだ。
そして、それにも増して楽しみなのが、今年から始まる鳥栖のラ・フォル・ジュルネだ。
ここには、これからぐんぐんと知名度を延ばしてくるに違いない将来の大巨匠が次々と登場する。
ナントで聴いてとても感心したヴァイオリンのパパヴラミが登場して、ベートーヴェンの協奏曲やソナタを演奏する。熱い演奏をする人なので、とりわけ楽しみだ。また、トリオ・ショーソンの「大公」も聴けそう。きっととんでもなく凄い演奏になるだろう。
また、ピアノのシャニ・ディリュカもフル回転。実は、この人の演奏を生では聴いたことがない。CDで聴いてとてもおもしろかったし、ナントでは彼女が数人の中で話をしていた時、私もその輪の中にいた(ただし、彼女の演奏を聴いていなかったので、話すべき内容を持たず、私は黙ったままだった!)。東京でも彼女の演奏をいくつか聴く予定だが、鳥栖では最近CDを出したばかりのベートーヴェンの協奏曲の第一番を聴けるのがうれしい。
何度か仕事でご一緒したことのある野原みどりさんのノーブルなピアノを聴けるのもうれしいし、大御所ダルベルトの協奏曲も楽しみ。そして、ここでも指揮者のチチナゼが大活躍する。
ナントで聴いて圧倒されたモディリアニ弦楽四重奏団が来日しなくなったのは残念だが、それを補って余りあるプログラムだと思う。
明後日からいよいよ9日間ほどの私のラ・フォル・ジュルネが始まる!
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