« 三枝成彰「最後の手紙」再演にまたも感動 | トップページ | 「探偵ナイトスクープ」のこと、そして近況 »

ラティカ・ホンダ=ローゼンベルクの見事なバルトーク

 623日、武蔵野市民文化会館小ホールで、ラティカ・ホンダ=ローゼンベルクの無伴奏ヴァイオリン・リサイタルを聴いた。ドレスデン・フィルのコンサートの予定だったのが、来日がキャンセルになり、急遽、このリサイタルに変更になったのだった。ヴァイオリンとチェロの無伴奏曲は大好きなので、猛烈に忙しい中ではあるが、聴かないわけにはいかないと思った。

 クロアチア人チェリストと日本人歌手の間に生まれた女性ヴァイオリニス。すでにあちこちで活躍しているようだ。

 時間がないので、大慌てで簡単な印象だけを書く。

 最初にバッハのパルティータの2番。ちょっと粗かった。シャコンヌになってやっと調子が出てきた感じだった。が、まだ十分にバッハの世界が広がらない。次のイザイの無伴奏ヴァイオリンソナタ第4番。こちらのほうがずっと流麗でよかった。

 後半はバッハの無伴奏ソナタの2番。悪くない。若いのに、一人でしっかりと音楽を作っている。だが、バッハ特有の世界はやはり広がらない。ちょっと不満だった。

 が、バルトークの無伴奏ソナタが始まってからは、ひたすら圧倒されっぱなしだった。思い切りがよく、スケールが大きく、実にダイナミック。激しく、そして劇的。これまでのバッハやイザイには迷いがあるように聞こえたが、バルトークに関しては、まったく迷いは感じられない。先日、同じ武蔵野市民文化会館でヴィルデ・フラングの同じ曲を聴いて感動したばかりだったが、もしかしたら、それ以上のテクニックかもしれない。音の起伏に酔った。ただ、私はこの曲をバルトークの苦悩の表現と思っていたが、そのような精神的なものはあまり感じられなかった。ただひたすら音の構築の世界として魂に響く。これはこれで見事な音楽の在り方だと思った。

|

« 三枝成彰「最後の手紙」再演にまたも感動 | トップページ | 「探偵ナイトスクープ」のこと、そして近況 »

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/532807/52026271

この記事へのトラックバック一覧です: ラティカ・ホンダ=ローゼンベルクの見事なバルトーク:

« 三枝成彰「最後の手紙」再演にまたも感動 | トップページ | 「探偵ナイトスクープ」のこと、そして近況 »