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拙著「出だしの一文」発売、そしてイタリアオペラのCDボックスのこと

 忙しさが続いている。コンサートに出かける予定だったが、今日中に仕上げなければならない仕事があって、残念ながらチケットを無駄にするしかなかった。かなり疲労を覚えていたが、夕方、どうやら仕事に片がついたので、行きつけのマッサージ店に行ってじっくりとマッサージをしてもらい、一息ついた。私は疲労がたまると、強烈に肩が凝り、腰が痛ってくる。それさえ薄れれば、楽になる。

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 数日前に、拙著「日本の名作 出だしの一文」(日本文芸社)が発売になった。

 夏目漱石、芥川龍之介、太宰治、三島由紀夫などの名作小説の出だしの一文を抜き出し、それについて分析したものだ。

 私は日本文学の専門家ではない。だから、この本の企画を持ちかけられた時、正直言って少し躊躇した。私ごときがそんな大それた本が書けるか、的外れのことを言ってしまって文学の専門家に冷笑されはしないかと心配になったのだった。

が、小学生から社会人までの文章指導を続けてきた人間として、日本を代表する大作家たちの書いた模範的な文章の例として出だしの一文を挙げ、それがいかなる理由で人々の心を引き付けるかを分析してみることは意義があるに違いないと思った。私のような人間が書くほうが、専門家が書くよりも、多くの人に興味を持ってもらえるのではないかとも思った。

それに、何しろ私は最近でこそ本を読む時間よりも本を書いている時間のほうがずっと長い状態だが、本来は大の読書家であって、中学生のころから、世界文学、日本文学のかなりの作品を読みあさってきた。出だしの一文についても、あれこれといいたいことはある。一般にはあまり知られていないが、ぜひとも多くの人に紹介したい日本の名作もいくつかある。そんなわけで、この仕事を引き受けたのだった。

とはいえ、不安も大きかったので、20年来の友である井上佳世さんにあれこれと助力を仰いだ。おかげで、日本文学の素晴らしさとそれぞれの小説の出だしの文の魅力について私なりに伝えることができたと考えている。多くの人に読んでもらえると、こんなうれしいことはない。

 

 ところで、最近、立て続けにイタリアオペラのCDを購入した。私はこれまでイタリアオペラをあまり聴いてこなかった。私は、CDとDVDを含めて、ワーグナーだけで1000枚以上所有しているが、イタリアものとなると、その10分の一程度しか持っていないのではないかと思う。とりわけプッチーニは好きでないので、手元にはほとんどない。が、オペラ好きを自称しているからには、「イタリアオペラは聞きません」とも言っていられなくなった。そこで、百科事典代わりと思って、ロッシーニ、ドニゼッティ、ベッリーニ、プッチーニのボックスセットを手元に持って必要に応じて聴いてみる必要があると感じたのだった。

全部で54枚。料金が何と15千円程度。一枚300円くらいの計算になる。あまりの安さにあきれて、ちょっと計算してみた。

私がレコードを買い始めたころ、LP1枚が2000円ほどした。今の7倍前後だ。50年ほど前、小学生だった私の「年収」は今の年収の3000分の1にも満たない。つまり、今の私にとってCD1枚の価値は、当時のレコード1枚の価値の21千分の1ということになる。逆に言うと、小学生だった私は、今のCDの実質的に2万倍以上の値段のするレコードを少ない小遣いの中からやっとの思いで買って、必死に聞いていたわけだ。

こんな計算をしているうち、けなげな田舎の小学生だった自分をなんだかほめてやりたくなった。

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