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おもしろかったCD ゲルギエフの「ワルキューレ」など

 時間を見つけては、合間合間に実はかなり大量にCDを聴いている。カーステレオやipodで聴くことも多い。素晴らしい演奏もいくつもあった。最近聞いておもしろかったものを3枚ほど書くことにする。

 

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「ワルキューレ」全曲 ヴァレリー・ゲルギエフ指揮、マリインスキー劇場

歌手たちは全員素晴らしいと思った。とりわけ、ジークムントのヨナス・カウフマンとブリュンヒルデのニーナ・シュテンメはほれぼれする。歴代最高レベルのジークムントとブリュンヒルデだと思う。カウフマンは高貴で知的で野性味もある。シュテンメは強靭な声なのに十分に女性的。そのように感じるのは単に容姿を知っているせいではあるまい。

ジークリンデのアーニャ・カンペ、フンディングのミハイル・ペトレンコ、ヴォータンのルネ・パーペ、フリッカのエカテリーナ・グバノヴァも、遜色ない。

ただ強い違和感を覚えるのは、ゲルギエフの指揮とオーケストラ。私はずぶの素人なので、具体的にどこが違うのかよくわからないのだが、どこか違う。私の好きなワーグナーではない。いや、2006年に日本で見たこの指揮者とオケによる「指環」全曲公演のときよりはずっとワーグナーらしい音になっていると思う。それなのに、音の重なり、うねり方、間(ま)などが微妙に私の求めるワーグナーと違って、いつもは感動する場面に差し掛かって、しかも歌手が最高の声で歌っているのに、私の心は盛り上がらない。スイッチが入らないというべきか。もちろん、随所にすばらしい音楽が鳴るのだが、違和感が先に立つ。

 結局、歌手の声に感嘆するだけで終わってしまった。

 

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ミア・パーション(ソプラノ)によるシューマン夫妻の歌曲集

 621日に、「TAMA女と男がともに生きるファスティバル」の一環として、多摩大学樋口ゼミにより、多摩市の関戸公民館ヴィータホールで女性作曲家を中心にしたコンサートを開く予定でいる。そのための予習として、クララ・シューマンやファニー・メンデルスゾーンの曲を集めて聴いている。ただし、CDショップに行っても見当たらず、ネットで注文してもなかなか届かないのが難点。とはいえ、聞いてみると、これがなかなかいい。

 その中でも素晴らしいと思ったのが、このパーションの歌曲集。「女の愛と生涯」も美しい声でしっかりとうたっている。そして、購入目的であったクララの歌も素晴らしい。注目すべき歌手だと思う。

 そのほか、女性作曲家の曲では、エベーヌ弦楽四重奏団によるファニー・メンデルスゾーンの弦楽四重奏もとてもチャーミング。バティアシュヴィリ(ヴァオリン)とアリス・紗良・オット(ピアノ)によるクララ・シューマンの3つのロマンスも素晴らしい(このCDのメインはティーレマンが指揮したブラームスのヴァイオリン協奏曲だが、これもなかなかいい)。

 

・笠松泰洋作曲 「メディア」 李明姫、飯田みち代、笠松康洋による演奏

 縁あって、今年の初めに、多摩大学樋口ゼミで、笠松さんと飯田みち代さんの小さなコンサートを企画支えていただいた。それで知って聞かせてもらったCD。蜷川幸雄演出の「メディア」の舞台音楽。複雑な音楽ではない。調性のある音楽(だと思う)。が、まったく古臭くなく、時代を超えた美しさがある。「ラクリモーザ」が李明姫による朝鮮歌唱法と飯田みち代による西洋歌唱法の両方で聴ける。どちらも大変すばらしい。名曲だと思う。

 

 今日はこれから京都に出かけて仕事。雨なので、少々億劫・・・。

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