« ミハル・カニュカの無伴奏チェロはとてもよかった | トップページ | 新居由佳梨ラヴェル・ピアノシリーズ 最高にすばらしかった »

最近のCD、DVD ヤノフスキ「ラインの黄金」、ラトル「ポーギーとベス」など

 相変わらず仕事に追いまわされている。あと数日で今の仕事が終わるので、そのあと少しゆっくりできると思っていると、その仕事が終わらないうちに次の仕事が入る。その結果、休む間がない。

 といいつつ、いくつかDVDを見たり、CDを聴いたりした。とてもよかったものを挙げる。

 

642


ブルックナー 交響曲第9番 ヤノフスキ指揮、スイス・ロマンド管弦楽団

 前日に、同じ演奏者のブルックナーの第7番のCDを聴いた。よくなかった。なんだか煮え切らず、弛緩した感じ。音の爆発もなく、秘めた思いもない。ヤノフスキ指揮のブルックナーは初めてだったので、ヤノフスキにはブルックナーは合わないのだろうかと思いつつ、第9番をかけた。期待をしていなかったのだが、7番とは打って変わって、凄まじい演奏。いかにもヤノフスキらしい躍動感にあふれ、クリアで切れの良い演奏。見通しがしっかりして、がっしりとした構成を感じる。一つ一つの音も実によく聞こえる。

 あまり宗教的ではない。私はもっと信仰心にあふれるもののほうが好きだ。だが、これはこれで魂を揺り動かされる。このような演奏を聴くと、もしかしたら7番も私の体調のせいでよく聞こえなかったのではないかと思えてしまう。そのうち、もう一度聞いてみよう。

 

629


ワーグナー「ラインの黄金」 ヤノフスキ指揮、ベルリン放送交響楽団

 いよいよ始まったヤノフスキ「リング」全曲の発売。その第一弾として「ラインの黄金」。これもきわめてヤノフスキらしい。もやもやしたところがないし、おどろおどろしいところもないのが、不満といえば不満だが、この指揮者であれば、いたしかたがないだろう。力感にあふれ、ドラマティックに展開するので、あまりあるといえるだろう。むしろ、こけおどしがないので、本質的なドラマを感じる。

 歌手はそろっている。ヴォータンを歌うトマシュ・コニェチュニ、ファーゾルトを歌うギュンター・グロイスベックも実にいい。

「ワルキューレ」以降が楽しみだ。

 

 

51ogpbsbhyl


ガーシュウィン「ポーギーとベス」 DVD

 必要があって、「ポーギーとべス」を見た。私はドイツ音楽好き、古典派好きの超保守派なので、アメリカの現代オペラとは縁遠い。そんなわけで、これまで録音を聴いたこともなかった。アマゾンで探して中古品を入手。サイモン・ラトルの指揮、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団。

 とてもよかった。それどころか、大いに感動した。すごいオペラだと思った。

初めのうち、下層に暮らす黒人たちが登場し、音楽はジャズっぽいのでかなりの違和感を抱いたが、ぐいぐいと引き付けられた。

まず、ストーリーがおもしろい。台本をとてもよくできている。まさにハリウッド映画並みのサスペンス。下層の黒人たちの生活や心情が実にリアルに描かれる。ポーギーという足萎えの乞食、ベスという情婦、その交流が自然に描かれる。音楽もストーリーにぴったり。端役たちも、全員魅力的に描かれ、痛切な現実の中の人間味にあふれた音楽が歌われる。とりわけ、第3幕はドラマが最高潮に達して、息詰まるような音楽。演出はトレヴァー・ナン。

 ポーギーのウイラード・ホワイト、ベスのシンシア・ヘイモン、クラウンのグレッグ・ベイカー、セリーナのシンシア・クラーリ、クララのポーラ・イングラム、いずれもその役そのものに見える。「サマータイム」の歌は知っていたが、こんな風に歌われるものだとは知らなかった。

 こんなすごいオペラをこれまで知らなかったなんて! まだまだ知らない名作がたくさんある。

 ところで、このDVD、日本製で日本語字幕付きなのだが、メニュ画面で日本語字幕を選択できずに困った。あれこれいじっているうちに、突然、日本語が出てきたが、終わった後、もう一度見ようとしたら、また日本語字幕の選択方法がわからない。どうなっているんだろう・・・

|

« ミハル・カニュカの無伴奏チェロはとてもよかった | トップページ | 新居由佳梨ラヴェル・ピアノシリーズ 最高にすばらしかった »

音楽」カテゴリの記事

コメント

オレは今日バナナ食べた

投稿: 酒井博文 | 2013年7月28日 (日) 14時32分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/532807/57836829

この記事へのトラックバック一覧です: 最近のCD、DVD ヤノフスキ「ラインの黄金」、ラトル「ポーギーとベス」など:

« ミハル・カニュカの無伴奏チェロはとてもよかった | トップページ | 新居由佳梨ラヴェル・ピアノシリーズ 最高にすばらしかった »