ウィーン・シュトラウス・フェスティバル・オーケストラ
1月7日、武蔵野市民文化会館でウィーン・シュトラウス・フェスティバル・オーケストラの演奏を聴いた。今年最初のコンサート。
ヴァイオリンと指揮はヴィリー・ヴュッヒラー。曲目は、ヨハン・シュトラウス2世とヨゼフ・シュトラウス。
私はベートーヴェン、ブラームス、ブルックナー、ワーグナー、リヒャルト・シュトラウスなどの、かなり重めの音楽をこよなく愛しているのだが、オッフェンバックやヨハン・シュトラウスもかなり好きだ(この頃、浅草オペラやエノケンのCDも楽しんでいる)。さすがにウィーンにまでニュー・イヤー・コンサートを聴きに行く気はないが、武蔵野でやるのならぜひ聴きたいと思って出かけた。
とても楽しかった。ウィーン・フィルなどと比べると、オケの性能がかなり劣るのは間違いない。最初の音にはちょっとがっかりした。が、指揮のヴュッヒラーの力なのか、オケの力なのかよくわからないが、曲目が進むうちに確かにウィーンの雰囲気があふれてきた。特有のリズムが実に心地よい。もしかすると、ウィーンの人以外にはまねのできないリズムなのかもしれない。ちょっと下品だが、下品になりすぎることはなく、おしゃれで気が利いていて、ともかく楽しい。ちょっと音楽がよどみかけると、即座に反応して、すぐに生き生きと動き出す。これが伝統なのかと思う。ヴュッヒラーの指揮も切れがよく、しかもしなやかでなかなかいい。
私は前半の最後の「雷鳴と稲妻」が切れがよくてとても気に入った。「美しき青きドナウ」も実に手慣れたもの。アンコールはカッコウや鳥の声の入るヨハンの曲(確か、「クプラフェンの森で」という題)。演奏には、ニュー・イヤー・コンサートらしく、遊びが入って、手拍子があって、それはそれで楽しい。最後にアンコールとして、ヨハン・シュトラウス1世のラデツキー行進曲。これも観客による盛大な手拍子が入った。
ベートーヴェンやブラームスやワーグナーもいいが、ヨハン・シュトラウスも捨てがたい・・・
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