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東響+飯森「カルミナ・ブラーナ」の素晴らしい演奏

2月9日、ところどころに大雪が残る中、サントリーホールに出かけて、飯森範親の指揮による東京交響楽団の定期演奏会を聴いた。前半にモーツァルトの「フィガロの結婚」と交響曲第38番「プラハ」、後半はオルフの「カルミナ・ブラーナ」。

 前半のモーツァルトについては、私には「カルミナ・ブラーナ」のための準備運動のようなものにしか聞こえなかった。ちょっと退屈した。で、問題の「カルミナ・ブラーナ」。

 飯森の指揮は、力感にあふれ、壮大でエネルギッシュ。実に切れがいい。しかも、丁寧に音楽を描き、オケを完全にコントロールして小気味いい。東京交響楽団もよくついている。響きが豊かで、重くなりすぎず、とても心地よい。ただ、ちょっと壮大すぎ、気まじめすぎる気がする。劇的要素が強く、運命への祈りや愛の美しさ、人生の豊かさが強調される。居酒屋のおふざけの部分はあまり強調されない。きっと意識的にそのようにしているのだろう。それはそれで説得力がある。

東響コーラスの力感あふれる声が素晴らしい。そしてソリストも日本最高レベル。与那城敬のバリトンは声量も豊か、声も美しく、申し分ない。ただちょっとふざけているところも、NHKのアナウンサーがお笑い番組でふざけようとしているのにまじめさが残っているのと同じような雰囲気が漂う。しかし、それにしても何という美声、そしてなんという風格。まさしく日本を代表する歌手だ。半田美和子のソプラノも清澄で美しい。申し分なし。そして、私の大好きな高橋淳ももちろん最高。高橋さんの伝説的な白鳥の歌が聞けて満足。デフォルメされながらも実に存在感にあふれてリアルさを感じる。ずっと前から聴きたいと思いながら、時間が合わなかった。ほかの人がこのような仕草と歌い回しをすると、どうしても白けてしまうところ、この人に手にかかるとまったく違和感がなくなる。日本人にめずらしい。

最後に「運命の女神」が繰り返されるところになって、不覚にも涙がこみ上げた。素晴らしい演奏だった。

 

実は昨日は自宅に戻らずに、都区内の仕事場に泊った。昨日は新国立劇場中劇場で「ミレイユ」を見たが、そのあと自宅に帰ると、今朝、大雪のためにこれなくなるのではないかと思ったためだ。今日の夕方、サントリーホールから自宅に帰った。都心ではかなり雪が解けていたが、自宅近くは道にもまだ雪が積もったままだ。都心でも28センチの積雪とのことだったが、我が家の庭に置いてごみ入れとして使っている高さ60センチほどのポリバケツが雪に埋まっていた。たまたま雪のたまりやすいところなのかもしれないが、我が家では部分的に積雪が60センチほどあったことになる。改めて大雪だったことを痛感した。

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