若き才能による素晴らしい演奏!!
6月27日、多摩市の関戸公民館ヴィータホールで、「TAMA女と男がともに生きるフェスティバル2014」の一環として樋口ゼミ協力によるコンサート「誰もが楽しみ感動できるクラシックの名曲を集めて」が開かれた。大変素晴らしい演奏だった。
演奏するのは、久保山菜摘(ピアノ)、犬嶋仁美(ヴァイオリン)、松本亜優(チェロ)、松島理紗(ソプラノ。いずれも桐朋音大在学中の才能ある女性たち。これまでも何度か、多摩大樋口ゼミ主催のコンサートで演奏してもらい、素晴らしい演奏を聞かせてくれた。今回もまた、これまで以上に素晴らしい演奏。
まず、松島さんの歌唱に圧倒された。表現力が素晴らしい。強い声、優しい声、響かせる声、内面的な声など様々な声を聞かせてくれる。シューベルトとグノーの二つのアヴェ・マリアの雰囲気を見事に歌い分けている。オッフェンバックのホフマン物語のオランピアの歌は滑稽なパントマイムが加わる。機械じかけのオランピアにぴったりの動きと歌。すでにベテランの味わい。いや、それどころか、これほどオランピアらしいこの歌をこれまで聞いたことがないと思ったほど。こんな力を発揮する学生さんがいることに驚く。
ヴァイオリンの犬島さんもドラマティックな要素をふんだんに盛り込んで「序奏とロンド・カプリチオーソ」。小柄な女性なのに荒々しいまでにドラマティック。チェロの松本さんのポッパー「ハンガリアン・ラプソディー」も超絶技巧もさることながら、その音色の美しさ、深い味わいにも驚いた。そして、ピアノの久保山さんは、すべての伴奏を完璧にこなし、ソロでは「ラ・カンパネッラ」。すばらしい音色。華麗で軽やかで、しかもドラマティック。この三人による「大公」の第一楽章も堂々たる演奏だった。プロに引けを取らないどころか、これほどの演奏ができるプロが一体どのくらいいるだろう。本当に素晴らしい演奏。
アンケートを見せてもらったが、評判は上々。「感動した」「素晴らしかった」という答えがほとんどだった。私自身が本当に感動した。若い才能は本当に素晴らしい。これからのますますの活躍が楽しみだ。
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