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多摩大寄席とネマニャのイベント

 目のまわるような一日だった。

 大学で2コマ授業をした後で、まったく休む間もなく、多摩大学樋口ゼミ主催の「多摩大寄席」。今回は、ほとんどを学生に企画・運営を任せっぱなしだが、ゼミ指導の教授としては、学生にはできないあれこれのことを準備する必要がある。

そして、16時半に「多摩大寄席」の本番が始まった。200強入る教室がほぼ満員。観客は多摩大生や教員のほか、大学内で行われている特別講座に来て入れている一般の方もおられる。会場中にしばしば大笑いが響いた。

 まずは、漫才のランバカラン。滑舌の悪さが売りのボケと、それを通訳するツッコミ。とてもおもしろい。その場を作り出すアドリブ力も見事。次は柳家喬の字。長めの枕でじわじわと笑いを盛り上げたあと、なじみの古典落語「鮑のし」。典型的なだけにかなり難しいともいえるだろうが、着実に笑いを積み上げていく。

そのあと、漫才のぐりんぱ。世間のあれこれに怒るボケとなだめるツッコミといったところか。「オリンピックの競技に普通のおじさんを混ぜるべき」というネタはとてもおもしろかった。こんなネタがいくつもあって笑える。

最後は鈴々舎八ゑ馬。現代の小噺で大きな笑いをとった後、人情ものの「ねずみ」。前半、笑わせておいて、最後には泣かせていく。語り口が実にうまい。全体的に実に自然に流れ、時々緩急をつけるが、それが実に聞くものの心をつかむ。まさに本格派の語りだと思う。情景が目に浮かび、ここぞというところで笑わせ泣かせる。堪能した。

 4組ともとても素晴らしかった。運営するゼミ生もしっかりしていて、てきぱきと運営していた。今回は、4年生が企画し、2・3年生が手伝う形をとったが、連携もしっかりとれているように見えた。もちろん不手際もあったかもしれないが、このくらいは容赦いただきたい。ゼミ生を誇りに思った。

 終了後、出演者と交流。ただし、実は私はゆっくりしている時間はなかった。すぐに車で移動。

 実は19時から、六本木のデザインKホールで、私がファンクラブの会長を務めているヴァイオリニスト、ネマニャ・ラドゥロヴィチのミニ・コンヴェンションが行われていた。音楽マスコミ関係者やファンクラブのメンバーによってネマニャの新譜の紹介が行われ、数曲の演奏が行われた。ピアノはスーザン・マノフ。ファンクラブの会長としては欠席できない。

 多摩大寄席の日時を学生に任せていたため、ネマニャのイベントと重なってしまった! もう少し前に気付いていれば、多摩大寄席を別に日に設定したのだが、気づいたときにはもう決定後だった。そんなわけで、ゼミ生が企画している多摩大寄席を途中で抜けるわけにもいかず、終了後、大慌てで車を飛ばして六本木に向かった。

 そして、15分ほど遅れて会場の到着。すでにネマニャの初めの演奏が終わるところだった。その後、オヤマダアツシさんの司会でインタビューなどがあって、再び演奏。今度はモンティのチャルダーシュ。結局、私が聞けたのはこの曲だけだった。

 実に素晴らしい。ちょっと間違うと技巧ばかりの品の悪い曲になるところを、ネマニャが弾くと、技巧を聴かせ、メリハリをつけ、緩急をつけて引きながらも決して下品にならない。高貴な研ぎ澄まされた音で魂の躍動を奏でる。興奮した。

 その後、ネマニャを中心にしての写真撮影、サイン会。私はまだ一応はファンクラブの会長だが、この種のことはほかのメンバー優先にして、私は裏方に甘んじたい。私はむしろ片隅でじっとネマニャの音楽に耳を傾けたい。

 終了後、同行した娘とサントリーホール前のフレンチの店オ・バカナルで食事をして、車で帰った。とてもおいしかった。

 目のまわるように一日だった。最高の一日でもあった。一昨日、最高に悲しい出来事が起こったが、おかげで気が紛れた。

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