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キエフ国立交響楽団 得意のチャイコフスキー

 2014年11月11日、武蔵野市民文化でキエフ国立交響楽団のコンサートを聴いた。指揮はヴォロディーミル・シレンコ。前半、「イーゴリ公」序曲とヴラジーミル・ミシュクのピアノによるラフマニノフのピアノ協奏曲第3番。後半、チャイコフスキーの交響曲第4番。

 前半は少し不満だった。音がピシッと合わず、ちょっと雑な感じがする。よく知っている曲ではないので何とも言えないが、指揮も一本調子ではないかと思った。それに、ミシュクのピアノも私にはあまり魅力がわからなかった。

ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番は、たぶん実演で聴くは初めてだと思う。録音でも数回しか聴いたことがないだろう。ピアノ好きでもなく、ラフマニノフも好きな作曲家ではないので、ほとんどなじみのない曲。そのせいもあって、少々退屈だった。

 後半のチャイコフスキーで本領発揮。キエフなので、「ロシア」ではなく、それどころか今ロシアと対立しているウクライナなのだろうが、やはりロシア物は得意なのだろう。ロシアのオーケストラと同じように金管の威力が凄まじく、オーケストラ全体の音量が半端ではない。とてつもなく派手でエネルギッシュでスケールの大きなチャイコフスキーだった。大味といえば大味で、先日、テレビで聴いたブロムシュテット指揮、NHK交響楽団のきわめてドイツ的な抑制的で知的で躍動感あふれるチャイコフスキーの交響曲第4番とは対照的で、大掛かりでかなり大袈裟。

が、これはこれでとても説得力がある。好きな演奏ではないが、確かにこれが本場のチャイコフスキーなのだろうと思わせるだけの魅力を持っている。感情をかきたて、聴いている人に興奮をもたらす。盛り上がるところでは、私も大いに興奮した。ラ・フォル・ジュルネで聴いたリス指揮のウラル・フィルのチャイコフスキーとやはり雰囲気が似ている。

 アンコールはまったく知らない曲。ツイッターで見たら、スコリク作曲の「メロディ」だとのこと。恥ずかしながら、スコリクという名前すら聞いたことがない。あまり良い曲とも思わなかった。

 ともあれ、これだけの演奏を3000円で聴けるのはうれしい。あちこちのホールで演奏して、もっともっと多くの人にクラシック音楽の素晴らしさを伝えてほしいものだ。

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