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サロネン+フィルハーモニア、そしてハーンの圧倒的演奏

201535日、川口リリアホールで、エサ=ペッカ・サロネン指揮によるフィルハーモニア管弦楽団の演奏を聴いた。リリアホールまで来たのには深い理由はない。サントリー・ホールでも同じプログラムでのコンサートが行われているが、最初に売りだされたのがリリアホールだったので、ともあれ購入したのだった。

初めはシベリウスの「フィンランディア」、その後、ヒラリー・ハーンが加わってブラームスのヴァイオリン協奏曲。後半にベートーヴェンの「英雄」。圧倒的名演といってよいだろうと思う。

まず、「フィンランディア」の鮮烈さにびっくり。情念がうねり、心が躍動する。弦も美しいし、金管も魂がこもっている。フィルハーモニア管弦楽団が北欧のオーケストラのように響く。素晴らしいオーケストラになったものだと思った。

ブラームスについては、サロネンは少し遠慮がち。ハーンの独特の世界が広がった。怜悧で崇高で知的でありながら、徐々に高揚していく。論理的に高揚するのを感じる。第二楽章のヴァイオリンの音の美しさ、第三楽章の研ぎ澄まされた躍動に心が躍った。ある意味で人間臭さのない、音楽そのもののような純粋な美しさとでもいおうか。

「英雄」は、早いテンポで躍動し、うねり、爆発する演奏。時々綱渡りのようなリズムになる。あっと驚くが、聴き進むうちに納得していく。まさしくスリリング。オーケストラもよくこのリズムについていくものだと感心した。第2楽章のダイナミックな音の渦に魂が震えた。第4楽章の躍動も素晴らしい。若々しいベートーヴェン。

 素晴らしい演奏なので大喝采になると思っていたが、意外と静かだった。もっと喝采してほしかった。

 今日は、午前中、両親のいる施設に顔をだし、午後には岩波ホールでアラン・レネの遺作「愛して飲んで歌って」を見た後のコンサートだった。少々疲れた。よって、本日のブログの文章はこのくらいにしておく。

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コメント

樋口先生、こんばんは。
私はどうしても2番が聴きたくて、本日みなとみらいホールまで行って参りました。ハーンの演奏後(アンコールはバッハ無伴奏3番のジーグ)、インターミッション後の後半が始まる直前に、ハーンが私の席の通路をはさんで隣に座ったのでドキドキしました。
フィンランディアよりフィンランディッシュ?な2番は本当にすごかったです。お待ちかねの終楽章はオケがこんなに自由でいいのかしらん?とおもって聴いていましたが、パワフルでダイナミックレンジのすごいことすごいこと。また、サロネンの端正で美しい振りにも見とれてしまいました。アンコールではハンドレールから乗り出し、いきなりクオレマ!と言い放ち、悲しきワルツを。こちらも出だしのこれでもかの弱音が印象的ですばらしい演奏でした。いまさらながら、5番もベートーヴェンも聴いておけばよかったと後悔しました。

こちらオススメなので貼っておきます。フィルハーモニアが作成したサロネンの「The Conductor」指揮者の仕事について大変わかりやすく面白く話しています。ヤンソンスからの教えについても語っています。
https://www.youtube.com/watch?v=ILkYMD8zuH8

投稿: Tamaki | 2015年3月 8日 (日) 22時28分

Tamaki 様
コメント、ありがとうございます。
リリアホールでも、ハーンのアンコールは「ジーグ」、フィルハーモニアのアンコールは「悲しきワルツ」(サロネンが、「la valse triste」と言ってから演奏)。ただ、ハーンもフィルハーモニアも、個人的にはアンコールよりも本編のほうにずっと感動しました。
サロネンは私も大好きな指揮者の一人です。ただ、時々あまりに独特なリズムに驚きます。それが持ち味とはいえるのでしょうが。

投稿: 樋口裕一 | 2015年3月12日 (木) 09時48分

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