大分にて
4月26日、空路大分へ。翌27日、私が塾長を務める白藍塾の仕事で大分市の岩田中学・高等学校を訪問(私は大分県日田市の出身。10歳のころから高校3年生まで大分市で過ごした)。岩田中学高等学校の小論文指導を白藍塾がサポートしているため、年に1、2回岩田学園を訪れる。午前中、先生方の研修、午後は中学2、3年生向けに小論文の基本について話した。目を輝かせてしっかりと聞いてくれた。とても気持ちよく話ができた。頼もしい。
夕方、オープンしたばかりの大分県立美術館を訪れた。別名OPAM(Oita
Prefectural Art Museum)。モダン百花繚乱と題した展覧会が開かれていた。ルオー、ダリ、ピカソ、マティス、アンリ・ルソー、クレー、アンディ・ウォーホール、藤田嗣二など20世紀を代表する画家たちの作品、円山応挙、田能村竹田、横山大観などの日本の大家の作品が並んでいる。素晴らしい絵がたくさんある。
私は実は絵画にはかなり疎いので、初めて知る名前もあった。真島直子という画家を初めて知った。「地ごく楽」という絵に衝撃を受けた。知識がないのでどう表現してよいのかわからないが、ともかく、まさしく生きることが伝わってくる絵だと思った。
そのほか、大分県出身の画家である福田平八郎、高山辰夫、宇治山哲平の絵のコレクションもある。平八郎は特に素晴らしい。
大分に戻るたびに県立美術館に足を運びたいと思った。・・・ただ、オープン3日目の割にはあまりに客が少ない。夕方6時近くだったせいもあるのかもしれないが、客は係員の2倍いるかどうかという感じだった。もっと多くの人にこれらの絵を見てほしいものだ。
27日と28日はかつてのクラスメートとフグや関サバや活きイカを食べた。じつにうまい! 2日間、大分市内のホテルの泊まり、本日(4月28日)は起きてすぐにゆふ号で日田市に行き、2月まで両親の住んでいた家の整理。予定より少し早く終わったので、咸宜園に行ってみた。
咸宜園というのは、大分県日田市が誇る歴史上の偉人である広瀬淡窓が江戸時代に開いた塾の名称。現在、記念館として広瀬淡窓ゆかりの品物が展示されている。私は両親が日田に暮らしていながら、かなり昔(もしかしたら半世紀近く前かもしれない! 咸宜園が再整備されたばかりだったように思う)に見学したことがあるだけで、その後、訪れたことがなかった。
先日、井上義巳著の「広瀬淡窓」(吉川弘文館・人物叢書)に目を通してみたが、咸宜園という塾が高野長英、大村益次郎らを輩出した優れた塾だということはよくわかったが、淡窓の思想については良くわからなかった。淡窓の漢詩を読めば、少しは思想がわかるのだろうが、読み解く能力がない。残念。私は淡窓が何を考え、どのような思想を抱いていたのかかなり興味がある。これからの課題にしよう。
夕方、福岡空港を出て、夜、自宅に戻った。
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