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ボルトン+モーツァルテウムのモーツァルトを楽しんだ

 2015525日、武蔵野市民文化会館大ホールでアイヴィー・ボルトン指揮、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団のコンサートを聴いた。曲目はモーツァルトの交響曲394041番。とても良かった。

 私はこの指揮者によるモーツァルテウム管弦楽団の演奏をザルツブルクや日本で何度か聴いている。期待外れのこともあったし、とても感動したこともあった。で、今回は、感動とまではいかなかったが、とても楽しめた。

 私はこの指揮者は本質的にオペラ指揮者だと思う。きわめてドラマティックに演奏する。音に「意味」をこめているように感じる。39番の交響曲もまるでオペラの序曲のよう。長調の曲なのに、憎しみがあり絶望があり怒りがあり復讐劇があるかのように聞こえる。ティンパニが大活躍し、縁取りを明確にする。古典主義的な均整美ではなく、バロック的ないびつさがある。悪く言えば、バタバタしている感じ。だが、そこがおもしろい。古楽器奏法を取り入れているので、いっそうそれが激しい。

 40番はいっそう悲劇性が際立っていた。41番はダイナミックで祝祭的。第4楽章はバタバタしながら盛り上がりに盛り上がった。颯爽として、さりげなさの中に悲しみがある・・・というようなモーツァルト演奏ではない。もっと泥臭く、田舎臭く、人生に悪戦苦闘しているモーツァルト。これはこれでモーツァルトの真実だろう。

 オーケストラは管楽器がとてもきれいだと思った。遠くだったので良く見えなかったが、ホルンはナチュラルホルンのようだ。現代楽器に比べて音程が不安定なのは仕方がない。とてもきれいな音だった。

 武蔵野市民文化会館で席をとるときには前方を選んできた。が、今回、発売日に出かけなければならなかったせいでネットを使えなかった。そのためかなり後方の席になった。

 このホールで後方にいると、高齢者の圧倒的な多さに改めて驚く。そして、高齢者のマナーがかなり気になる。のど飴の袋を開けていたり、プログラムをいじっていたりするがさがさ音が絶え間なく聞こえている。居眠りしている人も多い。今日はそれほど目立たなかったが、演奏中ずっとガムをかんでいる人、帽子をかぶったままの人、おしゃべりをする人もこのホールではよく見かける。

 高齢者こそマナーの見本になるべきだと思う。私もすぐに高齢者になる。もうほとんどなりかけている。気をつけたいと思う。

 アンコールはポストホルン・セレナーデの終楽章とカッサシオンK63の第3楽章とのこと。ポストホルンのほうは聴き覚えがあったが、カッサシオンはおそらく録音を含めて初めて聴いた。

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