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TAMA女と男がともに生きるフェスティバル2015 女性演奏家コンサート 素晴らしい演奏

 2015627日午前、東京都多摩市関戸公民館ヴィータホールで、TAMA女と男がともに生きるフェスティバル2015が開かれた。その最初のイベントが、多摩大学樋口ゼミが実行委員に協力して開いた女性演奏家たちのコンサート。0歳から聞けるコンサートとしての企画だ。子ども連れのお父さん、お母さんをはじめ、100人を超すお客さんが午前中から聴きに来てくれた。企画・運営に当たったのが、私のゼミの学生たちだ。

演奏は村田千晶さん(ピアノ)、内田沙理さん(ヴァイオリン)、田中樹里さん(ソプラノ)、池田里奈さん(フルート)の四人。現在大活躍中で、あちこちのコンサートに引っ張りだこの四人が、このイベントに集まってくれ、だれもが聴いたことのあるはずの親しみやすい曲を次々と演奏してくれた。これほどポピュラーな曲を演奏するのは、むしろ難しいだろう。しかも、コンサートとしては環境がよいわけではない。小さな子どもたちの声も交じる。その中で、素晴らしい演奏だった。

私は、客席の隅っこに座ったが、演奏者との連絡のために、ときどき席を離れて舞台裏に行って聴いた。

 村田さんは個性の異なる3人の演奏家をうまくサポート。ご自身のソロのノクターン作品9-2も実に知的で音の輪郭が実に美しい。のめりこみすぎないのにとてもロマンティックなところが実にいい。

ヴァイオリンの内田さんは、リハーサルでは高貴な雰囲気を感じたが、本番ではむしろ「香り」を感じた。流麗で色気があり、しなやか。「ツィゴイネルワイゼン」のドラマティックな部分も、深い情熱にあふれながらも、けっして下品にならず、美しさを保っている。

 ソプラノの田中さんのプッチーニの「ジャンニニ・スキッキ」の「ああ、私のお父様」は絶品だった。実はプッチーニは嫌いな作曲家(あまりに通俗的なメロディ、あまりに通俗的なオーケストレーション!)なのだが、これは感動しないわけにはいかなかった。声の表現量が素晴らしい。「ドレミの歌」やアンコール曲では、観客の子どもたちに話しかけ、盛り上げる。ちょっと姉御肌のところもじつに頼もしい。

 フルートの池田さんは、「アルルの女」のメヌエットでは、晴れ渡った青空のような美しいメロディを歌い、「リベルタンゴ」では弾んで楽しくてカッコいいフルートを聴かせてくれた。フルートの表現力の幅の広さに驚いた。

 私たちのゼミの働き掛けによってたまたま出会った四人だったが、ぜひまたこの四人のコンサートを聴きたいと思った。そのような声がファスティバル実行委員の数人からも寄せられた。うれしいことだ。

ゼミ生もきちんと働き、私としては大変満足。もちろん、足りない部分、後で気づいた失敗など数々あったが、素晴らしい演奏に免じて許してもらおう。

 

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コメント

「読ませるブログ」を読み、先生のブログを訪ねてみました。
0歳から行けるコンサート、我が家にも小さな子供がいるので興味があります。
そのようなコンサートの機会が増えれば、幸いです。

投稿: たーぼ | 2015年6月28日 (日) 06時48分

たーぼ 様
コメント、ありがとうございます。そして、拙著をお読みいただき、ありがとうございます。
私のブログは、今や「クラシック音楽コンサート日記」になっています。「読ませるブログ」を出したころは、今と少し違う気持ちだったような気がしますが。
0歳からのコンサートは各地で行われるようになっているようです。もっと増えて、もっと気軽にクラシックの生演奏を楽しめるようになるといいですね。私も及ばずながら、少しでもこのような活動を増やしていきたいと思っています。

投稿: 樋口裕一 | 2015年6月28日 (日) 21時47分

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