海治陽一 ミニコンサート 高齢者に感動していただいた
2015年11月27日、東京都町田市にあるサービス付き高齢者向け住宅、悠楽里まちだスカイビューで、樋口ゼミ主催のミニ・コンサートを開いた。
高齢者は孤立しがちで、仲間づくりが難しい。しかも、自由に外に出て生の音楽を聴く機会が少ない。そこで、高齢者に生の音楽を聴いていただく機会を作りたいと思い、多摩大学から車で20分ほどのところにある悠楽里まちだスカイビューの協力を得て、その機会を作ったのだった。樋口ゼミでは、以前、立川市の医療施設で患者さんのためのコンサートを行ったことがある。今回は、30名ほどの高齢者や施設のスタッフの方が聴いてくれた。
演奏をお願いしたのは以前からの畏友である海治陽一さんと奥様の久美子さん。海治さんは、東京シティフィルで35年にわたってフルート奏者として活躍した方だ。現在は、後進の指導に当たっておられる。
曲目は、「城ヶ島の雨」「春の海」「南国土佐を後にして」「宵待草」「ちんちん千鳥」「赤とんぼ」「荒城の月」、「精霊の踊り」(グルック)、「故郷」「ハンガリー田園幻想曲」(ドップラー)など。クラシックだけではなく、高齢の方に喜んでいただけそうな曲をお願いした。なお、大変申し訳ないことに、私は大学の授業の関係で少々遅刻して会場に入った。
実を言うと、ほとんどが私の趣味の曲ではない。とりわけ、「うさぎおいし・・・」の「故郷」や「荒城の月」はかなり嫌いな曲。私はこの種ののっぺりした情緒的な曲はどうも好きになれない。が、海治さんの演奏は繊細で美しい。しみじみとした懐かしい音色。一流の演奏家の生のフルートの美しい音は、その場にいた人を驚かせたらしい。高齢者の方は、「南国土佐を後にして」や「赤とんぼ」「故郷」などではともに歌って、楽しんでくれた。
コンサートの後は、悠楽里まちだスカイビューの特別の計らいで「おやつ」の会が開かれ、演奏者お二人とともに私やゼミ生も招かれた。高齢の方々から感動の声をいただいた。
盛り立ててくれたスタッフの方々に感謝する。ゼミ生もしっかりと仕事をしてくれた。
高齢の方々の楽しみになってくれたとしたら、こんなうれしいことはない。同時に、フルートの音の美しさを多くの人に知ってもらえたとしたら、それもまたとてもうれしい。
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