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新居由佳梨のラヴェルを堪能した

 20151111日、王子ホールで新居由佳梨ラヴェル・ピアノ・シリーズ第3回を聴いた。曲目は、前半に「前奏曲」「水の戯れ」「鏡」、後半に橘高昌男が加わって、連弾による「マ・メール・ロワ」と「スペイン狂詩曲」。

 新居さんのラヴェルは何度か聴いているが、まさしく絶品。これぞラヴェル。透明でしなやかで知的で高貴で内向的で繊細。心のうねりがあり、深い悲しみがあり、官能にあふれているが、激しい感情を激しく表に出すのではなく、韜晦に包み、諧謔にまぶして心の痛みを表に出す。そうであるがゆえに、この上なく美しく、心に染み入る。橘高さんのピアノも実に素晴らしい。二人の息がぴったり合っている。

 10年ほど前から私は新居さんの美しい音に惹かれて(あまりに美しい容姿にだけ惹かれているのではない!)聴いているが、この数年の表現力の深まりには驚嘆する。間違いなく、日本を代表するラヴェル弾きだと思う。

 ふだんピアノを聴かない私も、その澄んだ美しさに圧倒された。新居さんの考えるラヴェルを、まさしくそのままの姿で演奏してくれていると思った。新居さんの素晴らしさを痛感すると同時に、ラヴェルというのはとてつもなく素晴らしい作曲家だと改めて思った。

 ラヴェルは好きな作曲家(私は、「ラ・ヴァルス」「ツィガーヌ」、ピアノ協奏曲、ヴァイオリン・ソナタが大好き!)だが、この作曲家についてもピアノ独奏曲はあまり聴かなかった。もっと聴いてみたいと思った。

 

 猛烈に忙しい。父の葬式の後、両親が2月まで住んでいた大分県日田市の家の整理に行った。東京に戻ってすぐの117日にゼミ主催の松尾俊介ギター・リサイタルがあり、119日には東京私立中学高等学校協会・文系強化研究会で「アクティブラーニングを成功に導く論理的思考」について講演(とても楽しく話すことができ、大変好評だった)をし、翌10日には同じ市ヶ谷アルカディアで学研アソシエ主催の「クリティカル・シンキング・セミナー」での基調講演(これも好評だったと信じる。少なくとも、このセミナーはとても有意義だった)を行った。今、やっと少し落ち着いている。とはいえ、大学の授業があり、父の病状悪化のために中断したままの原稿がある。しなければならないことはたくさんある。

 先日の松尾さんのギター・リサイタルも素晴らしかったが、あのリサイタルは私のゼミの主催だったのであれこれと気になり、ゆっくりと音楽を味わうどころではなかった。本日は新居さんのピアノに心の底から満足した。

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