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藤原歌劇団「愛の妙薬」を楽しんだ

 2016423日、新百合ヶ丘にあるテアトロ・ジーリオ・ショウワで藤原歌劇団公演「愛の妙薬」を見た。とてもおもしろかった。

 指揮は園田隆一郎。管弦楽はテアトロ・ジーリオ・ショウワ・オーケストラ。昭和音大の学生を中心にしたオーケストラと聞いていたので、少々心配していたが、なかなかの実力。思い切った演奏ができずに少々安全運転気味なところはあったが、音を外すこともなく、しっかりと舞台を盛り上げて大健闘。

 歌手陣では、私は特にドゥルカマーラの谷友博に歌を楽しんだ。深くて躍動感のある声だと思う。このオペラにおけるドゥルカマーラの役割の大きさに改めて気づいた。

アディーナの高橋薫子もきれいな声で知的な女性を演じる。容姿も含めてアディーナにふさわしい。ネモリーノの 村上敏明は独特の歌いまわしで、どちらかというとバリトンっぽい音色だが、とてもしっかりとした歌唱だと思う。ただ、私が気付いただけで3回ほど歌の途中で声が途切れた。とりわけ、「人知れぬ涙」の見事なアリアの途中でそれが起こったのが残念。しかし、美声だし、音程もしっかりしているし、歌いまわしも丁寧だし、私はとても感心して聞いた。

 演出は粟國淳。舞台が美しく、人物一人一人の動きがとても音楽に合っている。人物の心理がとてもよくわかる。大胆な解釈はなされていないが、このオペラを大胆に解釈しようにもしようがないのだろう。

 テアトロ・ジーリオ・ショウワで聴いたのは初めてだった。手ごろな大きさで、駅からも近く、周囲の雰囲気もとてもいい。音響的にも特に不満は感じなかった。ただ、入場時にビニール入りのチラシの束を配布されたが、オペラの間、ビニールの音があちこちで響いて閉口した。都内で配布されるチラシのビニールと材質が異なっているようで、こちらのほうがずっと不快な音だった。

 私はドイツオペラは大好きなので、二期会を10代から追いかけてきたが、長い間、イタリアオペラには関心を持たなかったので、藤原歌劇団はこれまで数えるほどしかみたことがない。音楽や舞台はもちろん、お客さんの雰囲気もかなり異なる。新鮮な感覚を覚えた。

 今週はかなりハードだった。4月18日(2016年)の夕方、地震におびえる大分から、私自身は一度も大きな揺れに遭遇することなく、無事に飛び立ち、大坂伊丹空港に到着。その後、京都で宿泊し、翌19日、立命館宇治中学(この中学校も先進的な試みを行っているため、私が塾長を務める白藍塾のサポートによって小論文指導を行っている)で研修・特別授業。夜中に帰宅。その翌日からは大学でずっと働き詰め、その行き帰りに母のいる老人ホームに顔を出していた。少々疲れた。

熊本・大分の地震が報道されている。大分出身の私は気が気ではない。親戚や知人の多くが余震をしばしば感じているらしい。幸い、私の知人には大きな被害を受けた人はいないようだが、被害者の苦しみは他人事ではない。早く地震が終息することを願う。

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