パシフィカ・クァルテットのショスタコーヴィチ第2夜・第3夜 圧倒的演奏!
2016年6月13日・14日、横浜市鶴見区のサルビアホールでパシフィカ・クァルテットのショスタコーヴィチ弦楽四重奏曲全曲演奏の第2夜と第3夜を聴いた。本当に素晴らしい。パシフィカ・クァルテットの名前はこのたび初めて知った。こんなすごい弦楽四重奏団がいたなんて!
完璧なアンサンブル。リリックな部分、ロマンティックな部分、絶望的な部分、うつうつとした部分、躁の部分がとても自然に、しかもメリハリが付けて演奏される。その多くの部分に心を奪われ、時に胸を締め付けられる気持ちになり、時に叫びだしたい気分になる。音楽の中に音楽そのもののドラマがあり、それが余すところなく表現される。しかも、余計なものは含まれていないのを感じる。だからこそ、いっそう魂を揺さぶる。
私は特にショスタコーヴィチ好きというわけではない。交響曲に関していうと、どちらかというとやや苦手な曲が多い。20年近く前、ボロディン弦楽四重奏団の全集CDを見つけて購入し、その凄まじい演奏に圧倒されて以来、室内楽曲には魅力を感じてきたが、本当のことを言うと、ボロディン四重奏団の全集も通して聴いたのは2、3回だと思う。ショスタコーヴィチの曲を聴くと、胸がいっぱいになって続けて聴きたい気持ちが起こらない。そんなわけで、今回も、初めて聴いたに等しい曲も何曲かあった。
しかし、そうであったとしても、今回のパシフィカ・クァルテットの演奏には驚嘆する。ぐさりぐさりと心に突き刺さってくる。私はとりわけ第2日(6月13日)の第8番と第3日(6月14日)の第9番と第12番に感動した。音によって作りだされる複雑な人間の魂の世界に揺り動かされた。
100人くらいしか客の入らないサルビアホールで独り占めするのがあまりにもったいない。世界最高レベルのクァルテットだと思う。最終日が楽しみだ。
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