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多摩大学での私の最後の授業日

 多摩大学秋学期最後の授業日。今年度いっぱいで定年退職する私にとっては記念の日だった。通常の授業の後、30分だけ時間をとって「最終講義」という大層な名前のついた話をした。学生のほか教職員の方々も聞いてくれた。

 私は芸術には感動しやすいタチなのだが、行事のたぐいには至って淡白で、とりたてて感慨を抱くこともなかった。ただ、ゼミ生が来てくれて、花束を渡してくれたのはうれしかった。

 最終授業日だとはいえ、まだこれから何度も大学には足を運ぶ。いくつもの学務があり、行事がある。来年度の秋学期に週に1日教えることも決まっている。感慨の抱きようがない。

 多摩大学では9年間働いた。やりがいのあること、楽しいことも多かったが、組織で働いた経験のない私としては戸惑うことが多かった。きっと私は、組織の中にいながら、かなり自由に過ごして、周囲の人の迷惑をかけてきたのだと思うが、それでも、私なりに息苦しかった。こんなことを言うと、多摩大学の同僚やお世話になった人に申し訳ないが、今は、これまでがんじがらめにされてきた組織から解放されることが実にうれしい。自由な時間が増えることも実にうれしい。4月以降、だいぶ収入は減るが、それ以上に充実できそうな気がする。

 ただ、きわめて現実的な悩みがある。研究室にある本をどうするか。すでに自宅の書庫は満杯。研究室の本を自宅に持ち帰るのは難しい。しかし、捨てるわけにもゆかない。おそらく、退職する大学教員全員が同じ悩みを抱えているだろう。

 ・・・というわけで、授業最後の日くらいブログに書きつけておくほうが良かろうと思って、ここに記した。

 

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コメント

樋口先生
本日が最後の授業だったのですね、お疲れ様でございました。

私は、相変わらず雇われの身ですが、先生のように文章で生きていきたいなあとも思っており、思考の毎日です。

本について、保管場所に困るというのはよく理解できます。
私は、学生時代は図書室に通いづめで、読んだ冊数は多くとも保管については困りませんでしたが、いざ社会に出て本を購入すると、学生時代とは違い自宅においておかねばならないため、さてどうしたものかと思うことが多いです。

なにはともあれ、重ねてお疲れ様でございました。
今後とも先生の活動について拝見できばなあと思っております。

投稿: あやの | 2017年1月21日 (土) 20時03分

あやの 様
あたたかいコメントありがとうございます。
実は3日前から今亡父の残した家の整理、墓の整理などで九州を訪れています。そのため、本の執筆などの仕事が手につかない状況です。退職だけでなく、あれこれの整理に追われているわけです。そのような事情が重なってしまう時期があるのでしょう。

投稿: 樋口裕一 | 2017年1月24日 (火) 07時52分

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