エルデーディ弦楽四重奏団のブラームスとベートーヴェンは私の好みからかけ離れていた
2017年2月19日、第一生命ホール でエルデーディ弦楽四重奏団コンサートを聴いた。曲目はブラームスの弦楽四重奏曲第2番、後半にベートーヴェンの弦楽四重奏曲第13番 「大フーガ付」。かなり前のことになるが、桐山建志さんのヴァイオリンをきいてとても感銘を受けた記憶がある。今回、桐山さんがヴィオラ・パートを務めるエルデーディ弦楽四重奏団が「大フーガ」を演奏するとあって、楽しみにして足を運んだ。
だが、残念ながら、私には最も受け入れがたいタイプのブラームスとベートーヴェンだった。ブラームスが始まった時、あまりに緊張感がないので、意図的にそのようにして、徐々に盛り上げようとしているのかと思っていたら、ますます緊張感がなくなっていった。私にはただ合わせただけに聞こえる。きれいに合ってはいるが、それ以上のものを少なくとも私は感じない。もし、今日初めてブラームスの室内楽を聴いた人がいたとしたら、ブラームスは何と退屈なんだと思ったに違いない。私は大いに退屈した。
ベートーヴェンはブラームスよりもよかったが、13番の弦楽四重奏曲がこれでは、ちょっと辛い。覇気のない、予定調和的なベートーヴェン。大フーガが普通の音楽に聞こえる。あえて牙をなくし、やさしく穏やかにしているのだろうか。あるいはほかに何らかの意図があるのだろうか。私には理解できなかった。何も起こることなく、起伏もなく、もちろんベートーヴェンの晩年の境地といえるようなものを感じることもなく、終わってしまった。
それにしても、昨日に続いて今日も客が少ない。
2日連続で、私の好みからかけ離れた音楽を聴いてしまった。
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