ウィーン・アカデミー管弦楽団のベートーヴェン4・5 私は感動できなかった
2017年4月21日、前日に引き続いて、武蔵野市民文化会館リニューアルオープン記念特別公演、ウィーン・アカデミー管弦楽団のベートーヴェン交響曲全曲演奏の2日目を聴いた。指揮は、このオーケストラの創設者であるマルティン・ハーゼンベック。曲目は前半に第4番、後半に第5番〔運命〕。
第4番の第一楽章を聴いた時点で、昨日の印象は間違っていたと思った。勢いのある見事な演奏。だが、第2楽章以降、昨日と同じような印象を抱いた。
楽器の音は古楽器特有のくすんだ音で、それはそれでとても雰囲気がある。しなやかで勢いがあってとても感じの良い演奏、ホルンの音程はよくないが、古楽器の特性としてやむを得ない。私はオーケストラにはまったく不満はない。とても良い楽団だと思う。
だが、何しろ一本調子だと私は思う。陰影が感じられない。ずっと機嫌よく音楽を鳴らしているような雰囲気を私は感じる。指揮をするハーゼンベックはオルガニストだというが、まさにオルガンのような演奏。つまり、音の強弱が弱い。ダイナミック・レンジが狭いというか、表現の幅が狭いというか。これでは私の好きなベートーヴェンにならない。音楽に狂気がない。怒りがない。必死の苦悩がない。だから、突き抜けた喜びも感じない。私の最も苦手なタイプの演奏だ。
会場で以前バイロイト音楽祭をご一緒した知人に会った。家が近いので、一緒に帰った。その方は演奏をとても楽しんだようだった。私は欲求不満を抱えたままだった。
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