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ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 2日目

2017年5月5日、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2日目の感想を簡単に書く。

・アレクサンドル・クニャーゼフ(チェロ)、アレクセイ・ヴォロディン(ピアノ)

シューマン「民謡風の5つの小品」、ストラヴィンスキー(ピアティゴルスキー編)「イタリア組曲」、ラヴェル「ハバネラ形式の小品」、ピアソラ「ル・グラン・タンゴ」

 

 今回のラ・フォル・ジュルネのテーマは「ダンス」。テーマがあまりに広すぎるので、あまり気にせずに聴いていたが、このコンサートは舞踊風の音楽を集めている。クニャーゼフはかなり思い入れたっぷりの音楽づくり。ロマンティックというのとは違うが、独特の思い入れ。シューマンとラヴェルがとてもよかった。ストラヴィンスキーも躍動感があった。ヴォロディンのピアノもぴたりと合っている。とても良い演奏。満足。

 

・テディ・パパヴラミ(ヴァイオリン)、フランソワ=フレデリック・ギィ(ピアノ)

ベートヴェン ヴァイオリン・ソナタ第5番「春」、ファリャ「スペイン民謡組曲」、バルトーク「ルーマニア民俗舞曲」

 素晴らしかった。パパヴラミの弓全体を使った思いのこもった音が何とも感動的。ただ、音楽の作りは、パパヴラミの体型(筋肉隆々が外から見えるような服を着ている!)と同じようにきわめて筋肉質で無駄がない。万感の思いをぐっとこらえてさりげなく弾く。そんな雰囲気。ファリャとバルトークの民族性を表に出した踊りの曲も、そこに民族の悲しみ、怒り、そして日々の喜びが込められていることがよくわかる。感動した。

 

・メキシコ民俗音楽演奏団体による演奏

 曲目については省略

 

 「テンベンベ」というメキシコの民俗音楽とバロック音楽の演奏を続けている団体の演奏。バロック楽器のようなものが中心。ヴァイオリン、マンドリン、タンバのような楽器と歌による演奏。メキシコ民俗音楽はバロック音楽の発展だという。なるほど、聴いてみるとよくわかる。メキシコ民俗音楽はとても楽しい。逆に言うと、バロック音楽も当時、メキシコ民俗音楽のようなノリで演奏されていたのかも。とても楽しかった。子のような曲はめったに聴けないので、このような機会を得たのがありがたい。

 

 

・ボリス・ベレゾフスキー (ピアノ) アレクサンドル・ギンジン (ピアノ)

アレンスキー 2台のピアノのための組曲第1 、シューベルト「幻想曲」 ヘ短調 D940 ブラームス ワルツ集「愛の歌」op.52aから ストラヴィンスキー(バビン編)「サーカス・ポルカ」、 コープランド「キューバ舞曲」

 2人のピアノのテクニシャンによる演奏。アレンスキーの曲は初めて聴いた。ロマンティックでとてもおもしろい。ちょっとCDを探してみたくなった。あまりに素人じみた感想だが、それにしても2人の音がぴたりと合っているのにびっくり。息が合っているというレベルを超えている。名ピアニストというのはこれほどまでに即妙に音を合わせることができるのかと驚嘆した。二人ともシャープでヴィヴィッドな音だが、嫌味でなく、とても楽しい。舞曲っぽいものを集めた曲集。「サーカス・ポルカ」も「キューバ舞曲」も初めて聴いたが、まったく飽きず、楽しさと二人の名人の技の見事さに聞きほれた。

 

 

・アレクサンドル・クニャーゼフ(チェロ) J.S.バッハ 伴奏チェロ組曲第2番、第5

 

 ひとつひとつの音に魂を込め、たっぷり鳴らしながらゆっくりと演奏する。初めのうちは、あまりの思い入れの強さに「ついていけないなあ」と思っていたが、他人がどう思おうが自分を貫く迫力に押されて、いつの間にか納得して聴いていた。信仰の世界というよりきわめて人間的。しかし、ロマンティックというのとも違う。日々生きる感情のエッセンスを音に込めようとしているのだろう。独特の思い入れだと思う。感動する・・・ということはなかったが、大変面白い演奏だった。 

 

・竹澤恭子(ヴァイオリン)、フランス国立ロワール管弦楽団、パスカル・ロフェ(指揮)

シベリウス「悲しきワルツ」 シベリウス ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 op.47

 

 素晴らしかった。感動した。竹澤のヴァイオリンに酔った。情熱的な演奏。しかし、我をなくしてのめりこむという感じではなく、知的に構築されているのを感じる。音色の切り替えが見事。映画のスクリーン上に遠景が広がったり、クローズアップになったりするように、音の世界が外に広がっていったり、うちに集中したりする。それが実に自然。

オーケストラも素晴らしかった。冒頭の弦のトレモロが凍てついた北欧の中に佇む人の呼吸のよう。そこにヴァイオリンのソロが現れるところは圧巻だった。

竹澤さんがアンコールにバッハの無伴奏ソナタ第三番のラルゴを演奏。これもよかった。

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