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札幌にて、トレーケルさんとお弟子さんたちのリハーサルに驚いた

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 2017715日、札幌のザ・ルーテルホールで「ドイツリートの調べ 
駒田敏章・尾崎佑里子ジョイントコンサート」のリハーサルをのぞかせてもらった。このコンサート、なんとゲスト出演はローマン・トレーケル。出演者のお二人はトレーケルの愛弟子とのこと。尾崎さんが札幌出身ということでこの企画が生まれたらしい。

 私は1999年のバイロイト音楽祭で「ローエングリン」の伝令を歌うトレーケルさんを聴いて以来のファンだ。その後、ベルリン・シュターツオパーでのバレンボイム指揮のワーグナー10演目連続上演の際にもヴォルフラムを歌うのを聴いてますますトレーケルさんのファンになった。2014年には武蔵野市民文化会館小ホールで「白鳥の歌」を聴いて深く感動した。映像でもCDでもトレーケルさんの演奏は何枚も聴いている。

数か月前、私が武蔵野で聴いたリサイタルの感想を書いたブログの記事を札幌のコンサートで配布したいという連絡があった。私としては光栄この上ないことなので、もちろん喜んで承諾し、ちょうど学研との共同事業で札幌を訪れることになったので、リハーサルだけでも聴かせていただきたいと思ってお邪魔したのだった。

トレーケルさんと少しだけ挨拶をして、三人の歌を聴かせていただいた。少し聴いただけで驚いた。繰り返すが、大変失礼ながら、本当に驚いた。トレーケルさんが素晴らしいのはよく知っている。少し声を出すだけで現在の声楽界をリードする最高のリート歌手だということがすぐにわかる。音程のしっかりとした深い声。堂々たる声量。改めてすごさを感じた。が、今回、驚いたのは、駒田さんと尾崎さんの歌の素晴らしさだ。日本人離れしたというと、日本人声楽家に大変失礼だが、まさしく日本人離れした発声と声量。無理のない安定した歌。

 トレーケルさんが声楽家として世界最高であるだけでなく、指導者としても大変優れていることを痛感。私はトレーケルさんと尾崎さんのデュオを聴いて本当に素晴らしいと思った。シューベルトの曲が多かったが、とてもきれいに、とても楽しく、しなやかに歌っていた。駒田さんについては、以前「アリアドネ」の音楽教師を歌ったのを東京で聴いてとても感銘を受けた記憶があるが、今回も素晴らしいと思った。日本人が歌っていると、すぐにそれとわかることが多いのだが、尾崎さんと駒田さんに関してはそんなことがない。ドイツ人の歌に聞こえる。

 そして、もう一人忘れてならないのはピアノ伴奏の新堀聡子さん。三人の歌手にぴたりと寄り添って見事な音で音楽を作っている。とてもしなやかで知的で、しかも情感豊か。いやはや本当に高いレベルのコンサート。

 昨日はPMFのコンサートを聴いて札幌の音楽のレベルの高さに驚いたばかり。リハーサルだけでなく、本番のコンサートを実に聴きたかった。が、明日の午前中から仕事なので、今日中に東京に戻らなければならない。夜まで札幌でコンサートを聴いていたら、間違いなく東京に戻れなくなる。残念ながら、途中で新千歳空港に向かった。

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