« 映画「ペルセポリス」「チキンとプラム」「彼女が消えた浜辺」「別離」「ある過去の行方」 | トップページ | ウランバートル(モンゴル旅行)3日目 »

ウランバートル

以下の文章を書いたのは、今朝(2017821日)だった。が、ネット環境が悪く、アップできなかった。ウランバートルのホテルに到着して、やっとアップできそう。この続きは、日本に帰ってからにする。

 

今、私はウランバートル近郊の国立公園テレルジ内のキャンプ場のゲルの中にいる。

ウランバートルに到着したのは昨日、2017819日。モンゴル観光を専門にする旅行代理店のツアーを申し込んだ。何人かのツアーかと思っていたら、カイロ、ブータンに続いて客は私1人だった。今年、10回計画している海外旅行の6回目。

 チンギス・ハーン空港でガイドさんに会ってそのまま車でホテルに向かった。ホテル近くのガイドさん(20代のとても日本語の上手な男性。子どもの頃、日本に住んでいたとのこと)とレストランで食事を終えたらもう夜だった。治安が悪いので夜は外に出歩かないようにガイドさんに厳しく言われていたので、急ぎの雑用を済ませただけでそのまま寝た。ウランバートルの何も見ていない。

 歩いているのは日本人とほとんど顔の区別のつかないモンゴル人だが、建物はロシア風。あちこちが広々としている。看板の文字もキリル文字が多い。車は圧倒的に日本車が多い。しかもプリウスが目立つ。

 

820

朝ガイドさんに連れられて車で駅まで行った。途中、小さな朝市が開かれている場所に寄った。馬乳酒、果物、野菜が並んでいる。酸っぱいものが苦手な私は馬乳酒は一口で懲りた。

 ウランバートル駅は新しいが、駅舎は小さい。東京の私鉄の駅と大差がない。だが敷地は広大。駅の中は人でごった返していた。9月からの新入学の前の時期だということで、若い人やその親に見える人たちがたくさんいた。ウランバートル駅の列車を使うのはほとんどが遠距離客らしい。通勤に列車を使う人はごくわずかだと言う。

ロシア製の列車に乗って出発。シベリア鉄道の一部だとのこと。1970年代にフランスやイタリアンで乗っていたコンパートメント式の列車によく似ている。懐かしい! そのコンパートメントのひとつにガイドさんと乗り込んだ。2段式の寝台車になっていた 実は私は、この列車に乗るというスケジュールがあるために、このツアーを選んだのだった。列車好きの人間には、ほんの少しでも列車に乗るのはうれしい。数年前、ハバロフスクからウラジオストクまで乗っていらいのシベリア鉄道。

 

 ウランバートル駅を出ると、すぐにゲルがたくさん見えるようになる。マンションで暮らすことのできない人がゲルで暮らしていると言う。そのうちに草原が見えてきた。牛や馬や羊が草を食んでいる。ウランバートル駅から数キロのまだ道で車がたくさん通っているところに草原があり牛や羊や馬が放牧されていることにびっくり。徐々に草原が多くなり、動物の数が多くなった。そして見渡す限りの草原になった。

 ウランバートルから50分ほど乗ってホンホル駅で降車。ウランバートル駅まで送ってくれた車に乗ってテレルジ国立公園に向かった。車はガイドさんと私をウランバートル駅でおろしてホンホル駅で待っていた。

 しばらくなだらかな草原を走った。放牧されており、牛や馬や羊やヤクがあちこちにいる。しばらく行くと、それまでの草原と雰囲気の異なる風景が遠くに見えてきた。岩山が多く、切り立った山も見える。それがテレルジ国立公園だった。道は舗装されていないところもある。しかも雨たまりや雨でできた溝が出ている。車は、それらの溝を避けながら、ゆっくり走る。

 キャンプ場に到着して、ゲルに入った。要するにキャンプ場のテントの代わりにゲルが並んでいる。ゲルは個室になっていて、私にも一室が与えられた。その時点で、快適な一日が過ごせることはあきらめた。ストーブとベッドと椅子があるだけ。洗面台はあるが、水道が通っていない。自分でバケツでくんでくるしかない。共同シャワーはあるが、そこまで寒い中を100メートルほど歩かなければならない。夕方、すでに15度くらい。夜は5度前後になるらしい。

 その後、すぐにゲルを出て、牧場を経営している農家に行き、乳製品(馬乳酒やお菓子)を少し食して、次は乗馬体験。列車に乗るということばかり考えてこのツアーに申し込んだのだったが、後で乗馬体験が含まれていることに気付いた。断ることもできたようだが、まあこれも経験だと思って、馬に乗ることにした。

少女の乗る別の馬に先導してもらって、ゆっくりと進む。初めはバランスを取るのが難しかったが、すぐに慣れて、そこそこ乗れた。見る風景が素晴らしい。岩がせり出してた山々。人が乗せたとしか思えないような石が山頂や尾根に見える。亀石と呼ばれている、まるで亀のような形をした岩山まで行って馬を降りた。

 その後、寺などを見て、ゲルに戻った。

 寒い。乗馬には持ってきたすべての服を着こんで臨んだが、それでも寒かった。たぶん。温度は10度そこそこだと思う。しかも、天気が不安定で、しばしば小雨が降る。ズボンがしっとりとぬれている。ゲルのベッドにもぐりこんだ。ストーブがあり、薪があるが、ストーブに火を入れるのは夕食後だという。なんとか寒さをしのいで、キャンプ場のレストランでガイドさんと食事。その後、ゲルのストーブに火を入れてもらった、なんとか寒さをしのいだ。

 ところが、夜になって、ストーブの火が消えそうになっていた。薪は1時間程度で燃え尽きてしまうことを知らなかった。消えかかった火に手持ちの紙(旅行の日程表の既に不要な部分)や、地球の歩き方の今回使用しない部分をストーブに入れて、なんとか火を元気づけようとしたが、無駄だった。仕方なしに、22時過ぎにガイドさんを呼んで、スタッフに再び火を起こしてもらった。その日は5、6度くらいの温度になりそうだということで、石炭を入れてもらった。

 ただ、それで安心かと思っていたら、朝の4時ころ、寒くなって目が覚めた。石炭の火力が弱くなっていた。あわてて薪をくべた。薪をどうくべるかで、火が強まったり、そのまま消えたりする。当たり前のことだが、まきを使った経験がないと実に困る。

 トイレに行きたいが、そこに行くには5度の寒さの中を歩かなければならない。できるだけ我慢するしかない。8月中旬だから、まだ温かいと思っていたが、ちょっと時期が遅すぎた。

 今、朝の7時前。6時ころ、薪の火力が弱まってきたので、目を覚まして、ゲルの中でこれを書いていた。今日はこのくらいにする。

|

« 映画「ペルセポリス」「チキンとプラム」「彼女が消えた浜辺」「別離」「ある過去の行方」 | トップページ | ウランバートル(モンゴル旅行)3日目 »

旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ウランバートル:

« 映画「ペルセポリス」「チキンとプラム」「彼女が消えた浜辺」「別離」「ある過去の行方」 | トップページ | ウランバートル(モンゴル旅行)3日目 »