ゲルギエフ+マリインスキーの「展覧会の絵」と「運命の力」序曲に圧倒された
2017年12月5日、武蔵野市民文化会館でワレリー・ゲルギエフ指揮、マリインスキー歌劇場管弦楽団の演奏を聴いた。曲目は、前半にプロコフィエフの交響曲第6番、後半にドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」とムソルグスキー作曲・ラヴェル編曲の「展覧会の絵」。
前半は少々不満だった。ダイナミックで切れの良いところがしばしばあるのだが、なんだかザツな感じ。ビシッと決まらない。私がこの曲に特に思い入れがないせいかもしれないが、少しも感銘を受けなかった。休憩が終わって、ドビュッシーが始まっても、初めのうちはさほど印象は変わらなかった。もちろんハッとするところはたくさんある。が、ドビュッシーらしい繊細で微妙な音の重なりが聞こえてこない。
ところが、「展覧会の絵」が始まってから、俄然おもしろくなってきた。ゲルギエフの魔法が威力を発揮し始めた。オーケストラの威力も十分に発揮されてきた。何しろ金管がすごい。ロシアのオーケストラ特有のきらびやかでとてつもなく強靭な響き。とりわけトランペットがいい。細かいところもぴたりと決まるようになってきた。ゲルギエフの指の動きに応じて、オーケストラの音が生命を持ち、うごめき、躍動してきた。ただ、少し気になったのは、いかにも「組曲」になって曲と曲の有機的につながっていないような気がしたこと。が、「展覧会の絵」については、私はそれほど聴きこんだわけではないので、これでいいのかもしれない。
アンコールは「運命の力」序曲。これはすさまじかった。ゲルギエフの魔法が全開。オーケストラも素晴らしい。音のドラマが躍動し、一つ一つの音がぴたりと決まり、フレーズとフレーズのつなぎも実に自然。目の前で宇宙的ドラマが展開される思いがした。うーん、ゲルギエフはやはりすごい!
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