METライブビューイング「サンドリヨン」 最高に楽しい演出
東銀座の東劇でMETライブビューイング「サンドリヨン」をみた。とても楽しい上演だった。あっという間の時間だった。
何よりもロラン・ペリーが何より楽しい。これまでペリー演出のオペラをいくつも映像で見ているが、どれも本当に楽しい。バレエの動きが美しく、衣装も見た目に美しく、大人のユーモアがあり、まさしくフランスのエスプリが全開。漫画的でありながらも、とてもおしゃれで上品。音楽も楽しいが、見ているだけでワクワクしてくる。
サンドリヨン(リュセット)のジョイス・ディドナートが強い声で不遇の歌を歌い、アリス・クートの王子も強くて澄んだ声で孤独の王子を演じる。二人のデュエットがとりわけ素晴らしい。黄金コンビだと思う。ステファニー・ブライズの継母とロラン・ナウリの父親は実に芸達者で憎々しい女と情けない男を演じて見せる。キャスリーン・キムの妖精も清澄な声が美しい。
指揮はベルトラン・ド・ビリー。とてもしなやかでやわらかい演奏。まさしくフランス的。
私は同じ演出、同じ指揮、同じ二人の主役によるDVD(2011年、コヴェント・ガーデン)をみてとても楽しんだ覚えがある。時間を見つけて、今回のライブビューイングの記憶が薄れないうちに、DVDを見直してみたい。
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