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二期会デイズ「テノールの競演」を楽しんだ

 2018629日、サントリーホールブルーローズで二期会デイズ初日、「テノールの競演」を聴いた。出演は城宏憲、又吉秀樹、山本耕平。84年生まれの3人の若手テノールだ。ピアノ伴奏は村上尊志。司会は福井敬。とても楽しかった。

 曲目はほとんどがイタリア・オペラ。最後にはイタリアのカンツォーネなども歌われた。初めのうち、城は少し緊張していたのか、音程が不安定だったが、徐々に良くなった。「ルチア」の中のアリアはとてもよかった。二枚目風の声といえそう。又吉は少しコミカルであけっぴろげな歌。トスティの「夕べに」という歌もよかったし、「海賊」のアリアもよかった。山本は高音が得意なちょっと気取った声。「チェネレントラ」のアリアは素晴らしかった。三者三様の歌がおもしろい。ピアノの村上も、それぞれの歌に合わせて見事に伴奏。

 私の嫌いなプッチーニが一曲も歌われないのは、偶然ではないだろう。きっと、三人ともプッチーニがお好きでないのだろうと思う。あるいは、あえてベルカント時代のオペラから選んだのだろうか。いずれにせよ、ロッシーニ、ドニゼッティ、ベッリーニ、初期のヴェルディを中心にした選曲はとてもよかった。

ただ、三人とも、いわゆる「ベルカント」ではなさそう。山本はロッシーニを得意のしているようだが、生来のロッシーニ歌いというわけではないだろう。三人ともイタリア・オペラに特有の明るくて伸びていく声ではない。イタリア・オペラよりもドイツ・オペラのほうを好む私としては、ぜひドイツものも聴きたかった。

三人ともとても良かったのだが、司会の福井さんがやはり一枚上手だと思った。ユーモアにあふれる福井さんの司会も楽しかったが、歌に福井さんが加わると、一段と素晴らしくなった。若手にはない歌の演技力があって、実に素晴らしい。さすが!

それにしても、一流のオペラ歌手たちは演技力もあり、話もおもしろい。エンターテナーとして見事だと思った。大いに楽しんだ。

 

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