« ストルゴーズ+読響には感動しなかったが、ラムスマのアンコールはよかった | トップページ | 映画「ここに幸あり」「汽車はふたたび故郷へ」「皆さま、ごきげんよう」「放浪の画家ピロスマニ」 »

映画「スターリンの葬送狂騒曲」 史実もこのようなことだったのだろう

映画「スターリンの葬送狂騒曲」(アーマンド・イアヌッチ監督 イギリス映画)をみた。風刺の効いたドタバタ喜劇かと思っていたら、それほど笑いの場面はなかった。スターリンが突然、意識を失って倒れ、ついには死亡する。政治局員たちは後継者争いをする。当初はスターリンの手先として粛清の手助けをしていたラヴレンチ・ベリヤ(サイモン・ラッセル・ビール)が実質的な権力を持っていたが、徐々にフルシチョフ(スティーブ・ブシェーミ)が力を振るい始めて、ベリヤを失脚させ、銃殺刑にする。その様子を戯画化して描いている。

 私は「ほぼ全共闘世代」だから、一時期、マルクスの著作を何冊か読み、ロシア革命にも関心をもってレーニン、スターリン、トロツキーについても調べていた。ただ残念ながら、その後50年近くの間、関心をなくして、ほとんどそうした本を読まなかったので、すっかり忘れてしまった。映画を見ながら、「マレンコフって何をした人だっけ?」「そういえば、ミコヤンていたなあ」と思うだけだった。

 そんなわけで、どのくらい史実に近いのかわからない。ただ、おそらく実際にこのようなことが起こったのは間違いないだろうと思う。政治局員の全員が周囲を出し抜いて権力を得ようという意志は持っているが、時機を失したり、決断できなかった人間が失脚していく。ベリヤやフルシチョフ、そしてスターリンの子どもたちの実像は確かにこれに近いものだっただろう。

 そうした政治局員たちと対照的に自分の意志を貫く女流ピアニストをオルガ・キュリレンコが美しく演じている。ただ、それだけの映画なので、私としてはあまり深い感銘は受けなかった。少なくとも、新たな発見はなかった。

|

« ストルゴーズ+読響には感動しなかったが、ラムスマのアンコールはよかった | トップページ | 映画「ここに幸あり」「汽車はふたたび故郷へ」「皆さま、ごきげんよう」「放浪の画家ピロスマニ」 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/532807/67108601

この記事へのトラックバック一覧です: 映画「スターリンの葬送狂騒曲」 史実もこのようなことだったのだろう:

« ストルゴーズ+読響には感動しなかったが、ラムスマのアンコールはよかった | トップページ | 映画「ここに幸あり」「汽車はふたたび故郷へ」「皆さま、ごきげんよう」「放浪の画家ピロスマニ」 »