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「哀しみのモーツァルト」 珠玉の哀しみ!

201812月4日、サントリーホールブルーローズで第1回「哀しみのモーツァルト」を聴いた。モーツァルトの短調の曲を集めたコンサート。モーツァルトの短調の曲をこれほどまとめて聴く機会はめったにないし、演奏は仲道郁代(ピアノ)、小林沙羅(ソプラノ)、崔文洙(ヴァイオリン)、崔文洙弦楽四重(五重)奏団、そして三枝成彰さんの解説付きとあっては悪かろうはずがない。そう思って出かけた。

 曲目は、ピアノ・ソナタ第8番、「フィガロの結婚」のバルバリーナのカヴァティーナ「 失くしてしまって・・・あたし困ったわ!」、「魔笛」のパミーナのアリア「 ああ、私は感じる、愛のしあわせが」、そして、歌曲「希望に」「魔術師」「老婆」「ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼いたとき」、そして、「泉のほとりで」の主題による6つの変奏曲、ヴァイオリン・ソナタ第21番、弦楽四重奏曲第15番第一楽章、弦楽五重奏曲第4番第一楽章、アダージョとフーガ ハ短調、ピアノ協奏曲第23番第二楽章など盛りだくさん。

「老婆」はかつてシュヴァルツコップのレコードをずいぶんと聴いたものだ。確か、実演でもシュヴァルツコップの歌を聴いた気がする。とてもおもしろい曲だと改めて思った。

 とりわけ、弦楽四重奏曲第15番と弦楽五重奏曲第4番、アダージョとフーガは私の大好きな曲だ。この3曲は一時期、繰り返し聴いた。悲痛であり、人生の深みが込められており、しかしそうでありながら重くならない。哀しみを珠玉の作品に変えたのはモーツァルトの功績といえるのかもしれない。三枝さんが繰り返し言われていた通り、まさしく「疾走する哀しみ」tristesse allant「トリステス・アラン」! 演奏に関しては、初めのうちは「安全運転」という感じがしたが、徐々にモーツァルトの哀しみが乗り移ったかのようになった。

 短調の曲はモーツァルトの曲全体の5パーセント程度だという。交響曲や協奏曲は時々聴く機会があるが、室内楽を聴く機会は少ない。それをこれほどまとめて聴けて、実にうれしい。短調について、とりわけモーツァルトの短調の特徴について三枝さんのお話もうかがえた。第2回も来年の12月5日に開催されるとのこと(今年はモーツァルトの命日の12月5日言開かれなかったのは、会場が取れなかったためとのこと)。楽しみだ。

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