ヴァイグレ+読響のブルックナー第9番 恍惚となった!
2019年5月14日、サントリーホールで読売日本交響楽団定期演奏会を聴いた。指揮は先ごろ常任指揮者に就任したセバスティアン・ヴァイグレ、曲目は前半にヘンツェの「7つのボレロ」、後半にブルックナーの交響曲第9番。素晴らしい演奏だった。久しぶりに本格的なブルックナーを聴くことができた。感動した。
ヘンツェの曲については、指揮者のオーケストラのコントロールが見事で、オーケストラの性能が極めて高いことが理解できたものの、それ以上のことは感じなかった。この種の音楽に対して、残念ながら私は無理解だ。
ブルックナーについては、さすがというしかない。ヴァイグレのリズム感に少し特徴があると思った。ちょっとくしゃくしゃっとするところを感じた。が、それは決して嫌いではない。音楽に勢いがつく。
それを除けばかなりオーソドックスな解釈だと思う。ゆったりと、しっかりとした足取りのブルックナーだ。重すぎもせず、知的にいじくりすぎもしない。このごろ、ハーディングやカンブルランやヤングやヤルヴィの、オールド・ファンである私からすると少々雰囲気の違うブルックナーを聴いてきた気がする。それからすると、ヴァイグレは私が昔からなじんできたブルックナーの音がする。宗教的な響きがあり、厳かで爆発力があり、知性をものともしない重厚さがある。頭でっかちでないので、心から感動して聴ける。
第二楽章でちょっと停滞しているところを感じたが、第三楽章は圧倒的に素晴らしかった。とりわけ、後半は魂がしびれ、恍惚となった。そうだ、これを味わいたくてブルックナーを聴きに来てたんだ! そう思った。本当に素晴らしい。オーケストラも見事。金管楽器も勢いがある。ヴァイグレはすごい指揮者だと思った。
ヴァイグレが常任指揮者になった。うれしいことだ。これから楽しみだ。
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