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ノット+東響の第九 とりわけ第2楽章にしびれた!

 20191228日、サントリーホールで東京交響楽団の第九特別演奏会を聴いた。赤坂見附で乗り換えようとしたら銀座線が運休しているので焦った。そういえば、渋谷駅工事のために運休というニュースは聞いていたが、サントリーホールにいくために銀座線溜池山王で降りることを忘れていた。

 指揮はジョナサン・ノット。久しぶりにノットを聴いたが、やはり素晴らしい。前のめりの推進力のある演奏。速いテンポでぐいぐいと推し進めていく。切れ味が良い。悪く言うと、ちょっとカッコつけすぎのところも多々あるが、それがぴたりと決まるので、納得してしまう。第1楽章はデモーニッシュに音を重ねて大きな世界を作っていく。ティンパニが大活躍。タメの作り方もとても現代的で、私は大いに感動した。東響の響きもとてもいい。木管楽器の美しさにほれぼれした。

第2楽章はそれ以上に素晴らしかった。スピーディーな列車というか、あるいはジェットコースターに乗っているとでもいうか。見える風景がスリリングに変化し、カーブの切れ味も見事。そうしておいて、全体の流れが完璧に構築されている。あっという間に突き抜けたが、心にぐいと迫る音楽だった。私はただただ感動して聴いていた。

 ただ、第3楽章は、私はほんの少し不満だった。いや、もちろん素晴らしい。だが、私なりのストーリーが築けなかった。ノットがどのような構造として捉えているのかよく理解できなかった。

 第4楽章もまた素晴らしかった。きりりと引き締まり、しかもニュアンス豊かでぐいぐいと音楽を推し進めていく。恐怖のファンファーレも恐ろしく響き渡り、それが歓喜へと進んでいく。バリトンのシェンヤンはスケールの大きな歌。テノールのサイモン・オニールは独特の音色だが、軽快な歌いまわしがとてもいい。ソプラノのルイーズ・オルダー、メゾソプラノのステファニー・イラーニ、そして東響コーラスも素晴らしい。そして、最後の祝祭的な盛り上がりも素晴らしかった。魂が震えた。

 今年のシーズン3本目の第九だった。ボルトン+読響もよかったが、今日もそれに劣らないほどに感動した。これもまた私の好きなタイプの演奏だった。今日もまた第九という曲のすばらしさを改めて感じた。

 アンコールに「蛍の光」。しみじみとしてよかったが、私としては、第九の後にはアンコールは必要ないとは思った。

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